「また」と「および」の使い方の違い!「並びに」の場合は?
記事公開日:2016年10月22日
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文章でよく使われる「また」と「および」。
どちらも前の文章を受けて、
次につなげるときに使われる言葉ですよね。
似たような使い方をする場合が多いですが、
どのようなニュアンスの違いがあるのでしょうか。
例えば、
「AまたはB」
「AおよびB」
では、どのような違いがあるのでしょうか。
「並びに」が加わるとさらにややこしいですよね。
今回はちょっとややこしい日本語、
接続接続詞の使い方の違いについてまとえめました。
目次
「また」の意味と使い方
言葉の分類でいうと、「また」は接続詞のなかの順接というカテゴリーに入ります。
それまでの文章の流れをそのまま引き継いで、足りないところを補ったり結論を導くためのはずみをつけたりするのが順接のおもな役割です。
ひとまとまりの文章があって、その次の段落の先頭に「また」とあった場合、読む側は
「しばらくは同じ流れの文章がつづくんだな」
と判断できます。
読者が文章の論理や内容を整理しやすくするのも、
接続詞の役割のひとつなのです。
礼を挙げてみましょう。
「また」の例文
例えば、客先に行った時に資料をもらったので、
そのお礼メールを送るときの文章です。
- 本日はお時間をいただきましてありがとうございました。
ご提供いただいた資料を確認します。
間違いではありませんが、なんだかロボットっぽいですよね。
ここで、「また」を使ってみましょう。
- 本日はお時間をいただきましてありがとうございました。
また、ご提供いただいた資料も確認いたします。
どうでしょうか。
「また」を使うことで、1行目の文章ともらった資料を確認することに、関連性が出た感じを受けますよね。
ここで「また」を使うことで、資料を提供してもらったことにも、感謝の意を含めるニュアンスを出すことができています。
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「または」と「また」の違い
「また」の仲間には、「または」がいます。
仲間といっても使い方は微妙に違っていて、こちらは英語でいうと「or」と同じ役割を果たします。
「AまたはB」の場合、
AかBのどちらかが関係ありますよ
という意味になります。
「また」の場合は、「または」のように同種類の事柄を比較できません。
最初に行ったこと以外の別の事柄が続きます。
「また」の例文
彼女はピアノがうまい。また、バレエもできる。
→ ピアノとバレエは別の事柄
彼は紳士だ。また、お金もちでもある。
→ 紳士とお金持ちは別の事柄
「または」の例文
使える調味料は塩、またはクレイジーソルト
→ 塩とクレイジーソルトは同種。どちらを使ってもよい。
食べていいケーキはミルクレープ、またはモンブラン。
→ ミルクレープもモンブランも同じケーキ。どちらを食べても良い。
このように、「または」は英語で言う「OR」の使い方ができますが、
「また」の場合は「or」の使い方はできないという違いがあります。
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「および」の意味と使い方
さて、では次に「および」の意味と使い方をみていきましょう。
「および」も「また」と同じく、順接のカテゴリーに入ります。それまでの文章の流れを補足する役割を持ちます。
「および」は英語では「and」に相当します。
AおよびB、と言った時、それは、
「AとBの両方とも関係あるよ」
という意味になります。
数学の集合の分野では「AかつB」という言い方をすることもあります。
中学校で習ったような気がしますね~。
「また」と「および」の違いは?
さて、それでは以上のことを踏まえて、「また」と「および」の違いをみていきましょう。
先に「および」からみていきますと、これは英語でいうところの”and”に違いニュアンスになります。
つまり単純に「も」ということですね。
対して、「また」の場合は、
- 「Aと、それとBも」
といった、よりAとBを強調した言い回しとなります。
英語でいうところの”and also”に近いかたちとなります。
「また」は文章のワンセンテンスを言った後に使用することが多いですが、
「および」の場合は文章の途中でAとBについて言いたい時に使われます。
この辺りも、またとおよびの使い方の違いの一つですね。
「または」と「および」の違いは?
さて、次に先ほどちらっとでてきた、「または」と「および」の違いもみてみましょう。
この二つの違いはとても簡単で、
英語に変換すると以下のような違いがあります。
または = or
および = and
および = and
例文をみてみましょう。
例えば、
「身分証明には保険証または運転免許証が必要です」
と書いてあれば保険証と免許証のどちらかを持っていけば事足りますが、
「身分証明には保険証および運転免許証が必要です」
なら保険証と免許証の両方を持っていく必要があります。
「並びに」の場合は?
- 「本校を支えてくださった先生方ならびに保護者の皆様…」
など、フォーマルな場所で使われることがある「並びに」。
大きな特徴は、「また」や「および」が順接であるのに対し、
「並びに」は並接であるという点です。
並接も接続詞の仲間で、対等かそれ以上の関係にある単語を結びつける役割があります。
なので、
「先生方ならびに保護者の皆様」
という場合には、
- 保護者の皆様も先生と同じかそれ以上に大切な存在なんですよ
という敬意が込められており、あらたまった式典などでふさわしい言いまわしになります。
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まとめ
今回は、「また」と「および」など、普段何気なく使っている接続詞の使い方の違いについて紹介しました。
「また」も「および」も接続詞のひとつで、それまでの文章の流れに補足をする働きがあります。
「また」と「および」は似ているニュアンスですが、
センテンス対センテンスで使える「また」の方が使用頻度は高くなります。
多くの場合、「また」は助詞の「も」を着けることで必要ない場合もあります。
今度、試しに「また」を使わないで文章を作ってみても面白いですよ。
「または」と「および」の関係はそれぞれ英語の”or”と”and”に相当します。
「並びに」は対等な関係のいくつかの単語を結びつける並接という接続詞で、フォーマルな式典や御礼状などによく用いられます。
似たような言葉なのに、やっぱりちょっと使い方に違いがある接続詞たち。
小難しいところもまた日本語の面白い点…
といったところでしょうか。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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