適格と的確の違い!アドバイスや指導など漢字の使い分け方・事例
記事公開日:2017年11月15日
最終更新日:2019年11月25日
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「適格」と「的確」
どちらも「てきかく」と読みます。
- 例文1:「今度の会議には彼がてきかくだ。」
例文2:「この場面での彼の発言はてきかくだ。」
例文3:「今度のプロジェクトはてきかく者だけで行おう。」
と、こういう風になってくると、自信を持って「これだ」ということが難しいのではないかと思います。
そこで「適格」と「的確」の違いをわかりやすく解説していきます。
適格の意味
国語辞典で調べると
「資格にかなっていること、必要な資格を十分に備えていること。また、そのさま。」
とあります。
ただ、私が思うに有資格者という意味ではありません。
例えばレストランの厨房で
「フグか… 誰かフグの免許を持ってるヤツいないか?」
「あっ、彼が適格です。」
というような使い方ではないということです。
正しい使い方の例としては
「今度のA社のコンペ、誰を行かせればうちは勝てると思う?」
「Bくんが適格かと思われます。」
みたいに、それに合った資質があるという意味になります。
昨今、資格というと何かの資格を持った有資格者と考えがちですが、この場合の資格はこういう意味の資格になります。
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的確の意味
こちらは国語辞典では
「的を外さないで、まちがいがないこと。また、そのさま」
となってます。
「的を射る」という言葉がありますが、的とは弓を射るときの目標です。
「的確」も的、要するに目標、目的から外れないように確実に、という熟語になります。
例えば
「的確なご指示、ありがとうございます。」
「課長の的確なご指摘で、やっと開発できました。」
「彼の指導はいつも的確だ。」
などが正しい使い方になります。「課長の的確なご指摘で、やっと開発できました。」
「彼の指導はいつも的確だ。」
適格と的確の違い
最初の一字目でかなり意味が違います。
「適」ぴったり当てはまる、かなう
「的」まと、目標
「まと」と「適している」では同じ「てき」でも意味は全くの別物です。「的」まと、目標
次に二字目です。
「格」身分、程度
「確」たしか、間違いがない
これを組み合わせると「確」たしか、間違いがない
「適格」ぴったり当てはまる身分、程度
「的確」目標に間違いなく
みたいな感じになります。「的確」目標に間違いなく
ほぼ前の項の意味に似てきましたね。
同じ音の熟語でも、全く意味が違うものだというのがわかります。
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使い分け方について
「適格」の場合には「資格にかなっていること」なので、
その人がその仕事に適しているか否かという使い方になります。
「この場面での代打はA選手が適格だ。」
「いや、A選手は適格ではない。B選手の方が適格だ。」
このような使い方になります。「いや、A選手は適格ではない。B選手の方が適格だ。」
一方、「的確」の場合は「的を外さないで、間違いないこと」ですので、何らかの行動を形容する感じで使います。
「的確な仕事」
とすると、仕事という行動を、どんな仕事なのかを説明しているようになります。
なので、例としては
「的確な指摘」
「的確な指導」
などが使い方として挙げられます。「的確な指導」
そしてタイトルにもありました「アドバイス」ですが、「的確なアドバイス」となります。
アドバイスという行動が、どんなアドバイスであったかということを説明していますよね。
さあ、おおむね理解できてきたでしょうか。
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適確の場合は?
世の中には多数の国語辞典があります。
その中でもこの「適確」は、辞典のメーカーによって扱いが違います。
- 「適確」=「的確」
「適確」は「的確」の当て字
そもそも、どこからこの字が出てきたかというと、法律の条文に記載されていました。
これが後に国語辞典にも掲載されるようになったのです。
そして法律用語の「適確」は、「適正確実」「適切確実」を略したものと考えてよいだろうという認識が出てきました。
これは「的確」とは多少意味が違うという認識でもありました。
これは国語辞典業界、また教科書業界、どちらにしても出版業界ですが、そこから広がったものと思われます。
そして現在では「的確」とイコールとする辞典、「的確」の当て字とする辞典、少し意味が違うとする辞典が存在することになったのです。
まとめ
今回は、同じ読みだけどちょっと意味が違う、適格と的確の違いについて紹介しました。
アドバイスの場合は「的確な」を使うのが正解でした。
正しい使い分け以下のポイントを押さえておけばOKです。
「適格」は「資格にかなっていること」
「的確」は「的を外さず、間違いがないこと」
「的確」は「的を外さず、間違いがないこと」
これでもう、この2つの漢字については、
的確な使い方ができますね!
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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