“shall”と”will”の違い!疑問文の時の使い分け方とは?
記事公開日:2017年10月7日
Sponsored Link
- “I shall return.”
(私は戻ってくる。)
と言う言葉があります。
英語に詳しくない方でも一度は聞いた事があるでしょう。
かの有名な、ドナルド・マッカーサー大佐が語った言葉です。
戦いに敗れて、自分の部下を残しながら安全な場所に避難する際。
彼の口から語られました。
ではもしここで、
“I will return”
と彼が言っていたとしたらどうでしょう。
どちらも訳すと、
「私は戻ってくる。」
です。
日本語では、どちらでも同じように感じますが、
実際のところどんな違いがあるのでしょうか。
また、
など、疑問文の時はどのように使い分けをしたらよいでしょうか。
今回は”shall”と”will”の違いについてまとめました。
“shall”の意味
“shall”の意味を辞書でみてみると、以下のように説明されています。
- “shall”の意味
- ~だろう、~することになっている
- 何かすることを負っている。義務や当然の意味がある
義務や当然
ここが要点です。
“shall”は未来について語る時に使うことばです。
普通の未来ではありません。
そうする義務がある。
またはそうなって当然だ。
このような気持ちが強く含まれています。
もっと踏み込むならば、
「神によって決められた絶対的な未来」
というニュアンスです。
人間ではなく神が決めたこと。
だから自分は確実にそのミッションを遂行するために全力を尽くす。
失敗は許されない
だから自分は確実にそのミッションを遂行するために全力を尽くす。
失敗は許されない
とった決意の込められた単語となります。
続いて、Willの方もみてみましょう。
Sponsored Link
“will”の意味
同じく辞書で”will”の意味も見てみましょう。
- “will”の意味
- ~だろう、~するつもりである
- あることに対して意志がある
このように説明されています。
意志がある。
これはどういう事でしょうか。
“will”も未来について語る時に使う単語です。
そして「未来に~したい」という場面で用いられます。
つまり、願望。
「こうなったらいいな。」
というニュアンスを含みます。
ただし、それは絶対ではありません。
単なるその人個人の意思表示に過ぎないのです。
Sponsored Link
“shall”と”will”の違い
マッカーサーの語った
- “I shall return.“
この語の意味をちょっと過大に解釈すると、以下のようになります。
「私は絶対に戻って来る。何があってもだ。これは神によって決められているのだ!」
このような、心の底からの強烈な決意の表れの表現です。
では、もし彼が、
- “I will return.“
と言っていたとしたら、どうだったでしょうか。
「戻ってくる意志はある。でも戻ってこれるかどうかはわからない。私の意志としては戻ってくるつもりである。」
という、未来に対する個人的な意思表示にすぎません。
そこには”shall”のような強烈な決意はありません。
もちろん物事に絶対はありませんので、”shall”を使って表現していても、できない事はあります。
それでも、自分や他の人を鼓舞したり、励ましたりするときに、”shall”は絶大な効果を発揮します。
Sponsored Link
疑問文の時の使い分け方とは?
では、疑問文の時にはどうように使い分ければ良いでしょうか。
例えば映画でもおなじみの言葉、
- “shall we dance?“
を例に挙げてみましょう。
“shall“には「神の決定した未来」というニュアンスがありました。
ではこれは「神がダンスを踊るように決めておられる」と言う意味でしょうか。
そうではありません。
これは、未来を決定する権利を神から相手に置き換えた言い方です。
「神の代わりに決めて頂けますか。」
つまり、
「あなたに決定する権利があります。踊るかどうかをお決めになって下さい。」
というかなりへりくだった聞き方です。
それに対して
- “Will you ~?“
の場合の”will”の意味は「意志がある」でした。
ですので、これは「するかどうかの意志を問う」表現となります。
- “Will you dance?”
(踊りますか?)
つまり、
「あなたには踊る意志はありますか?」
を問う質問となっています。
神や他の人ではなく、あなた自身に踊る意志があるかどうかを尋ねています。
映画の、
“shall we dance?”
この言葉はヒロインの舞さんが、正平に対して、
“shall we dance?”
と、言ったことに基づいています。
再び海外の社交ダンスの世界に旅発つ決心をした舞さん。
彼女の感謝の気持ちが全て、この短い言葉に込められていることが分かりますね。
英語が分かると、その言葉に秘められた深い意味が分かり、映画もさらに楽しむ事ができますね。
まとめ
今回は“shall”と”will”の違いについて紹介しました。
どちらも未来に関する表現で、同じような意味に感じます。
しかしそのニュアンスは幾分か異なります。
“I shall return.”
と述べたマッカーサーは、その後本当に戻ってきました。
「何が何でも戻る、神に誓って戻る」
というものすごい意気込みをずっと持っていたことでしょう。
もし彼が、”I will return.”と言っていたとしたら、もしかしたら戻れていなかったかもしれません。
彼はあえて”shall”を使う事によって、仲間や家族だけではなく、自分を鼓舞し、励まし続けていたのではないでしょうか。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
Sponsored Link
この記事が参考になった!」場合はこちらのボタンでポチッと応援お願いします!
最近のコメント