霧(きり)と霞(かすみ)の違い!「もや」や「ガス」とは何が違う?
記事公開日:2017年10月11日
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冬の寒い日などは、よく外が霧(きり)がかっていることがありますよね。
でもそんな状態のことを、
「霞(かすみ)がかってる」
と表現する場合もありますよね。
霧と霞。
この二つにはどのような違いがあるのでしょうか。
どちらも「あめかんむり」の漢字ですし、形も似ていますよね。
似たようなイメージの言葉ですが、
明確な違いなどがあるのでしょうか。
と、いうことで!
今回は霧と霞の違いについてまとめました。
それではさっそくみていきましょう!
霧と霞の違いについて
霧と霞にはどんな違いがあるのでしょうか。
まずは霧の意味を辞書で調べていきましょう。
- 霧の意味
霧(きり)は水蒸気を含んだ大気が温度の変化などによって下がること。
露点温度に達し、大気に含まれていた水蒸気が小さな水粒となって空中に浮かんだ状態のことをいう。
霧は空気が冷やされたことで大気中の水分が飽和状態になる現象。
なので、原理としては空に雲ができる現状と同じです。
空で発生する場合は雲と呼ばれ、地上近くで発生する場合は霧と呼ばれるようです。
気候や気温、降水量によって発生する確率が変わるので、必ずしも寒い場所で霧が大量に発生するわけではないようです。
霧の発生しやすい国や都市もあり、イギリスのロンドンなどは頻繁に霧が発生することから「霧の都」と呼ばれています。
では次に霞(かすみ)についてみてみましょう。
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- 霞の意味
霞は空気中にさまざまな細かい粒子が浮かんでいる状態のこと。
そのため、遠くがはっきり見えない現象や、霧や煙が薄い帯のように見える現象のことをいう。
「目に霞がかかる」のように、視界がぼんやりしてよく見えないという意味もありますが、こちらは気象としての意味合いではないようです。
空気中に粒子が発生し、見通しが悪い、もやがかかっている様子なので、現象としては霧と似ています。
実際に霧が立ち込めている状態を「霞がたなびく」というように表現することもあります。
どちらかというと文学的・誌的な要素あり、小説や俳句などでよく用いられています。
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「もや」や「ガス」の場合は?
霧と霞の違いはもうバッチリですね。
では「もや」や「ガス」の場合はどういった違いがあるのでしょうか。
靄(もや)というのは、空気中の水蒸気が凝結して細かい水滴となり浮かんでいて視程が妨げられている状態をいいます。
早朝に気温が変化し発生する朝靄(あさもや)などが有名ですよね。
意味だけ見ると霧と同じ現象に思えます。
しかし気象庁で決められた定義があり、靄(もや)というのは、
- 「視程が1km以上、10km未満となっている状態のこと」
を指します。
一方、霧の定義は、
- 「視程が1km未満の状態のこと」
となります。
視程が○kmと言われてもピンとこないとは思いますが、
距離が狭いほど空気中の粒子が濃いということ。
なので、つまりは霧の方が靄(もや)よりも濃く、
視界が悪い状態ということになります。
また、気象情報で、
- 「山頂でガスが発生し~」
などの注意が入る場合もあります。
ガスというのは英語で気体のことを指します。
空気も気体なので、直訳すると
ありとあらゆる気体 = ガス
となります。
しかし火口や噴火口などの自然界で発生した気体をガスと呼ぶ場合は、水素ガスや亜硫酸ガスなどを指す場合が多くなります。
ちなみにバラエティー番組などで使う炭酸ガスなどの水蒸気をガスと呼ぶこともあります。
広い意味では気体を指しますし、水蒸気をガスと呼ぶこともあるので、霧とガスは共通した状態を指していることもあります。
ですが、しかしガスは気象用語ではありませんし、自然物ではないことも多いですね。
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まとめ
今回は霧と霞の違いについて紹介しました。
霧というのは、大気に含まれていた水蒸気が小さな水粒となって空中に浮かんだ状態のことで、霞はそれにより視界が妨げられはっきり見えない様子を指しています。
現象としては同じものを意味しているようですが、霧は気象用語ですし、霞は文学的な表現に用いる言葉という違いがありました。
気象状況 | 主観的な濃さ | |
ガス | – | 濃い |
霧(きり) | 視程が1km未満 | ちょっと濃い |
靄(もや) | 視程が1km以上、10km未満 | 薄い |
霞(かすみ) | – | かなり薄い |
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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