国鉄とJRの違い!いつから、どうしてJRになったの?

記事公開日:2022年12月10日

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年配の方とお話していると時々聞く、

国鉄

という言葉。

話しの流れ的に、

JRのことかな?

みたいな認識で聞いているけど、国鉄ってJRの昔の名称なんでしょうか?

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若干気になりますよね。

ということで、今回は国鉄とJRの違いについて見ていきましょう。
ついでに、「どうしてJRになったのか?」というトコロも見ていきますよ!


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国鉄とは?


まずは国鉄が何かを見ていきましょう。

国鉄は「日本国有鉄道」の略です。
1949年(昭和24年)に、日本政府が全額出資して発足した特殊法人(公社)です。

在来線・新幹線の運行の他に、鉄道に関連する船舶事業バス事業も行っていました。

因みに、新幹線の開業は1964年でした。
意外と歴史がありますよね。

最高責任者は社長ではなく総裁と呼ばれ、内閣が任命して任期は4年となっています。
なんか天下りとか碌でもないことが起こりそうな香りがしますね・・・(笑)

任期満了(+α)したのは4代目総裁の十河信二(そごうしんじ)(就任期間:1955年5月20日 – 1963年5月19日)と5代目総裁の石田礼助(就任期間:1963年5月20日 – 1969年5月26日)だけでした。

十河信二という人は新幹線の父として有名です。
就任期間を終えた翌年に新幹線が開業していますよね。

就任期間中に、新幹線の開業のために頑張っていたという事です。
けれど2期目を満期終了の後、東海道新幹線の建設費問題を理由に続投はしませんでした。

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そして十河信二の次に総裁になった石田礼介は、他の総裁と違って役人や政治家出身ではなく三井物産の代表取締役社長をしていた人でした。

1期目を満了して2期目の途中で高齢を理由に引退しました。
就任時点でそれなりに高齢でしたから…

この石田さんという人は気骨のある人で、色々なエピソードが残っているので、是非wikipediaなんかを見てみてください。

こういった人物は現代にはいないだろうなぁ、なんて思います。

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JRとは?


では、次はJRを見ていきましょう。

JRは「Japan Railways」の略称です。
国鉄が分割民営化されたことで、1987年に発足した鉄道会社の統一的総称です。

6つの旅客鉄道会社(JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州)と1つの貨物鉄道会社(JR貨物)から構成され、他の鉄道研究機関(公益財団法人)やシステムを担当する会社も含めて全体としてJRグループとも呼ばれることもあります。

国鉄は特殊法人(公社)でしたが、JRは株式会社です。

「採算が取れない路線が廃線になるかもしれない」なんてニュースを見ると、

そもそも、どうしてこんなド田舎に電車が走ってるんだろう?

って思う事、ありませんか?

それは、鉄道の運営元ががかつては特殊法人だったからなんです。
郵政公社が民営化された時も言われたことなのですが、民営化で割を食うのは採算が取れなくなる田舎です。

特殊法人は国から様々な保護を受けられるので、採算が取りにくい所にもサービスを行き渡らせることができます。

これを民営化してしまうと、競争の原理が働く都会ではいい感じに機能する可能性が高いですが、田舎では支店の撤退、鉄道なら廃線となってしまうんです。
儲かりませんからね。

社員のお給料が払えなくなってしまうので、そうせざるを得ません。(´;ω;`)

インフラは民営化すると、

やっぱ民営化しなきゃよかったじゃん。

ってなることもあるから、難しいですよね。

ただ、採算が取れてない事実は変わらないので、思い切って民営化することで民間のアイディアで、

なんとか稼げないだろうか?赤字を脱せないだろうか?

という考えもあります。

JRは、稼げる路線と稼げない路線があるので、同じ会社の中でそれらの路線が混在していればいいのですが、北海道とかはかなり苦戦を強いられていますよね。

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どうしてJRになったの?


さて、赤字路線もあったものの、国内すべての路線を一括で保有しておけばトータルでは赤字にはならなそうな国鉄を、どうして国は民営化したのか?

赤字になったからです!!

なっちゃったんです、赤字に…

自動車の普及によって地方では「国鉄離れ」が進んだことと、戦争引揚者の雇用対策として大量に人を雇った結果、人件費がかさんでしまったんです。

更に、政治介入も厄介でした。
国鉄トップの総裁の任命が内閣にあることからも分かるように、国鉄の経営に関わる重要な決定には国会の承認が必要でした。

例えば、

  • 運賃を値上げしようとしたら、政治家の選挙対策で政府によって値上げを中止させられた
  • 政治家の選挙区に鉄道を誘致させる見返りに票を得る
  • 赤字になったのに補助金を交付せずに、政府保証の無い鉄道債券などによって国鉄に借金をさせる
  • etc・・・

と、まぁ結構酷い扱いを受けています。

政治家が選挙対策で鉄道の誘致を謳い、国としても必要な鉄道交通網の増強なのに、かかるお金は国からの補助金等で支援されずに国鉄の借金として積み上がっていったんです。

東海道新幹線の建設費用問題もここにあります。

先ほどインフラを民営化することのデメリットを挙げましたが、コレは民営化した方が良いようにも感じますよね。

政治家が選挙の時に、

鉄道を誘致します!!

とか言っちゃう時代だったんですよね。
それを有権者も喜んだんです。

今と違って情報も少ないですから、それがクリーンな関係かどうかの判断は難しかったのかもしれません。

その裏で、国鉄は最終的に37兆円の累積赤字を抱えました。
凄い金額です。

その後、新卒採用の停止や人員整理、当時の同労組合(国労)の解体、廃線等で頑張って再生の道を模索しました。

こんな流れで国鉄はJRになったんです。

田舎の貴重な足としての路線が廃線になると、「やっぱり民営化するから…」という気持ちが先に来ますが、こういう実態もあったんですよね。

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まとめ


今回は国鉄とJRの違いについて見ていきました。

    国鉄とJRの違い

    国鉄:日本国有鉄道の略。日本政府が全額出資して発足した特殊法人(公社)。
    JR:Japan Railwaysの略称。国鉄が分割民営化されたことで、1987年に発足した株式会社

どうしてJRになったのかというトコロにも少し触れました。

某CMの流れないTV局とかの番組で、たまに昔の政治家の話が出たりしますよね。

そんな時に、「こうしてその政治家は、鉄道を誘致した。」みたいな事を言っていますが、その裏で何が起こっていたのか。
深堀すると闇が見えそうです…

こんなの、現代でやったら炎上すると思うんですよね~…

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国鉄はかなり早い段階での民営化でしたが、公共インフラが民営化される流れは一時期顕著でしたよね。

こちらの記事は2017年の少し古い記事ですが、分かりやすく公共インフラが民営化されている流れをまとめています。

良かったら参考にしてみてください。

今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ

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