整えると調えるの違い!片付けや体調など漢字の使い分けについて

記事公開日:2017年11月29日
最終更新日:2019年11月25日

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ととのいました。

一世を風靡した某芸人さんが謎かけができた時に言っていた台詞ですね。
この「ととのえる」ですが、漢字で書くと以下の2つがあります。

  • 整える
  • 調える
  • この二つを組み合わせた「調整する」という言葉がありますが、
    何となく意味はわかりますよね。

    やはりこれも「ととのえる」ってことです。

    どちらをどんなふうに使い分けたらよいのでしょうか。

    例えば、
  • 片付けで本棚をととのえる
  • 試合前に体調をととのえる
  • といった場合は、どちらの「ととのえる」を使えばよいのでしょうか。

    ということでこの2つの「ととのえる」意味違い
    使い分け方法ついて詳しく解説していきます。

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    整えるの意味


    まずは、整えるの意味から見ていきましょう。

    最初に見た国語辞典には以下のようにありました。

      ととの・える[整える/調える]

    えっ、同じ意味?

    と思いましたが、とりあえず先へ進んでみると、
    例文が6つあります。

      例文1~3は「整える」、例文4~6は「調える」と書く。

    とありました。

    おっ。
    やはり、使い分けが存在するようですね。
    (^^

    そこで詳しく調べてみたところ、「整える」

      「きちんとする。形や調子を正しくする。」

    というのが、別の辞典にありました。

    「きちんとする」
    例えば部屋ときちんとする場合は「整理整頓」という言葉があります。

    「形を正しくする」
    例えば髪型を正しくする場合は「整髪」という言葉があります。

    どちらも「整」の字が使われていますよね。

    001

    このように「整」の字を使った熟語になるような場合が「整える」と書くパターンになります。

    しかし「きちんとする」っていうのは、解釈の範囲がすごく広いようにも思えますが…

    このあたりも後半、突き詰めていきたいと思います。

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    調えるの意味


    次に、調えるの方の意味もみてみましょう。

    辞書で調べてみると以下のように書いてあります。

      「うまくまとめる。必要なものをそろえる。」

    「うまくまとめる」に似た言葉で「調和」というのがあります。

    この言葉の意味は「全体がほどよくつりあって、まとまっていること」です。

    この「調和」に似ているということで考えていきます。

    例を挙げてみましょう。

    縁談の話を調える
    縁談の話がほどよくつりあって、まとまっている状態になります。

    交渉を調える
    交渉がほどよくつりあって、まとまっている様子をあらわします。

    こう考えると「うまくまとめる」とは「調和」が取れている状態を指すものだと言えます。

    002

    次に「必要なものをそろえる」というのがあります。

    例えば「発送の準備を調える」とします。

    これで言えば、送る商品を梱包し、段ボール箱に入れ、宛先を書いて、後は送るだけというところまでを指すことになります。

    もし宛先が書いてなければ「調ってないじゃないか」となるからです。

    こう考えると、物を揃えるだけではなくて、この前後にまつわる作業までが範囲だと考えられます。

    ですので、「必要なものをそろえて、全ての準備をしておく」というのが正しい意味になります。

    しかし、こちらの「うまくまとめる」というのも解釈の範囲が広いですね。

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    整えると調えるの違い


    ここまでで、

      整える:きちんとする。形や調子を正しくする。
      調える:うまくまとめる。必要なものをそろえる。

    ということがわかりました。

    今度は熟語で考えてみたいと思います。

      :整理整頓、整髪、整地、整腸剤、整体、整骨院

    まだ他にもいっぱいありますが、どれを見てもきちんとする行為ですね。

      調:調理、調律、調剤薬局、調教

    「調」には「調べる」という意味もありますので、ここでは「うまくまとめる」に該当する言葉だけを選び出しました。

    それにしても、うまくまとめる行為ばかりです。

    t003

    こういう風に熟語にすると、違いがはっきりしましたね。

    ちなみに「調」「必要なものをそろえる」に該当する熟語では「調達」という言葉がありました。

    使い分け方について


    と、頭では分かってもいざ使おうとすると、
    まだちょっと迷ってしまいますよね。

    ということで、ここでは具体的な使い方について、
    事例を交えながら紹介していきます。

    整える

  • 服装を整える
  • 部屋を整える
  • 列を整える

  • など、やはりきちんとするという意味の時は「整える」になります。

    調える

  • ピアノの音を調える
  • 話し合いを調える
  • 晴れ着を調える
  • 朝食を調える

  • など、調和、準備の意味の時は「調える」を使います。

    そしてタイトルにもあった「片付け」の場合は「整える」「体調」の場合もきちんとするという意味なので「整える」になります。

    003

    また前半に解釈の範囲が広いと言いましたが、どちらを使っても間違いではないというものもあります。

    字が違うので、意味も多少違いますが、両方使えるものを紹介します。

      「髪を整える」整髪
      「髪を調える」調髪

    上はブラシ等で髪をといたりする意味で、下は床屋さんで髪を切るという意味です。

    他にも

      「試合用のスパイクを整える」
      「試合用のスパイクを調える」

    上はスパイクを手入れしたりする意味で、下はスパイクを準備しておくという意味になります。

    でも手入れするのも準備だし、準備の中に手入れも入ることも考えられます。

    ちょっと頭の中がゴチャゴチャしてきたかと思いますが、これが解釈の範囲が広いと言った意味です。

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    まとめ


    今回は、同じ読みだけどちょっと意味が違う、
    「整える」「調える」の違いについて紹介しました。

    体調は「整える」が正解でしたね。

    正しい使い分けは以下のポイントを押さえておけばOKです。
  • 整える:きちんとする
  • 調える:うまくまとめる。必要なものをそろえる
  • これでもう、この2つの言葉については、
    意味も使い方も整いましたね!

    今回は以上です。
    ご参考になりましたら幸いです。
    (*゚ー゚*)ノ

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