押印と捺印の違い!意味は違うの?使い分けについても
記事公開日:2016年5月7日
最終更新日:2019年11月13日
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会社や企業と契約を結ぶ際には、書類を作成しますよね。
時には上司や相手の取引先に、ハンコを押してもらうこともあります。
さて、そのお願いをしようとメールを打っていたときに、ふとした疑問がでます。
ハンコを押すときに使うのを漢字で書くと、
押印?
それとも、捺印?
ふとした疑問ではあるものの、正しいのってどっちなのでしょうか。
押印の方が、なんだか重いニュアンスを含むような気もしますよね。
と、いうことで今回は、押印と捺印の使い分けによっての書類の意味合いや、証拠能力の重さに違いが出てくるのかについてまとめました。
それではさっそくみていきましょう!
署名と記名について
仕事の契約や携帯電話、インターネットの契約などでは書類を交わしますよね。
その際に、契約書を作成します。
このとき、契約書に自分の名前を記す方法として、
署名と記名の2通りがあります。
署名とか記名というのは身近でもよく使う言葉ですよね。
アルバイトの契約などでも使うと思います。
しかし、この署名と記名は略された言葉であり、本来は、
この2つがあります。
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「署名捺印」と「記名押印」
署名捺印も記名押印も契約書に名前を記す方法。
双方にどのような違いがあるのか見ていきましょう。
署名捺印
署名は契約者本人が自筆で氏名を手書きすることをいいます。
契約書に鉛筆やボールペンなどの筆記具を用いて、当事者が氏名を手書きすることが大切。
そして、筆跡鑑定で本人かどうかが鑑定できるので証拠能力は高くなります。
これに判を押すことで「署名捺印」となります。
記名押印
記名とは直筆で氏名を記入する以外の方法のこと。
例としては他人による代筆やゴム印、ワープロ印刷などで氏名を記入してある契約書類を指します。
本人の筆跡が残らないために証拠能力は低くなります。
記名書類に判を押すことで「記名押印」となり、簡易的な契約書類としては一般的に使われています。
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使い分けについて
難しい言葉ばかりで少し分かりにくいですが、使い分けとしては、
- 署名捺印
自分で氏名を記入して判を押したもの。
証拠能力が高い。
- 記名押印
氏名を印刷、ゴム印などで記入してある書類に判を押したもの。
証拠能力は低い。
となっています。
また、捺印と押印の使い分けですが、どちらも「判を押す」という意味合いの言葉です。
「押捺」という言葉もあるくらい同じイメージの言葉ですが、
使い分けとしては、
署名という行為に関係する場合は捺印(捺す)の文字を使い、
記名に関係する場合、印を押すだけの行為には押印(押す)の文字を使う
記名に関係する場合、印を押すだけの行為には押印(押す)の文字を使う
と覚えておくと分かりやすいですよ!
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法律的な効力について
法律的な効力が高いのは「署名捺印」の方であり、直筆であることに対して証拠能力も高いとされています。
効力の順序でいうと
高い | 署名捺印書類 |
少し高い | 署名だけの書類 |
少し低い | 記名押印 |
低い | 記名だけの書類 |
の順になり、下にさがるほど証拠能力は低くなり、記名だけのものは正式な効力は認められていません。
なお、署名捺印は契約者自身が直筆で氏名を書き、さらに判を押したものなので証拠能力は高くなります。
ですが、本人に対面して直接契約書類を書いてもらうか、郵送して渡す必要があります。
また、判子がないと成立しませんので、比較的手間のかかる契約とされます。
なので、法律上の契約としては署名をしていればその書類は有効とされ、判を押さなくともいいことになっています。
また、「記名押印」は直筆で書いた氏名はないので、本当に本人が書いたのかどうか分かりませんよね。
なので、印刷した氏名に判を押すことで署名と同等の証拠能力があると法で定められているんですよ。
つまり、
- 「署名」=「記名」+「判子」
となっています。
まとめ
今回は押印と捺印の違いについて紹介しました。
押印とは「記名押印」の略であり、印刷やゴム印による書類の場合に使う言葉。
そして、捺印は「署名捺印」の略で、直筆で氏名を書く場合に使います。
なんとなく使っている言葉にも、ちゃんとした優劣があったのですね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
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