苗字と名字の違い!正しいのはどっち?使い分ける必要があるのかについても

記事公開日:2016年5月13日
最終更新日:2019年11月13日

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書類などに名前を書くとき、欄には「苗字」や「名字」と書かれていますよね。

どちらも「みょうじ」と読みますし、自分の「」という意味。

ですが…。

苗字」と「名字」。

いったい何が違うのでしょうか。
なぜ、2種類の表現方法が存在するのでしょうか。

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メールなどで名前を書いてもらうときに、どちらの「みょうじ」を使ったらよいのでしょうか。

と、いうことで今回は「苗字」と「名字」の違いについてまとめました。

さっそくみていきましょう。


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名字の由来


名字という漢字は比較的ポピュラーに使われています。
契約書類や名前を書き込む記入欄でもよく目にしますよね。

名字という言葉の由来は平安中期頃にさかのぼります。


武士が自分の支配下である地域の事を「名田(みょうでん)」と呼んでいました。

そして、私有化することになった場合に、その地域にちなんだ「字(あざな)」を作るようになったことが今の名字の由来とされています。

「名田」の「田」をとって「名字」になったというわけですね。
もともとは「名字」とかいて「なあざな」と呼ばれていました。

そういえば、うしおととら(少年サンデーの漫画)に出てくる妖怪の「とら」の別名は、「字伏(あざふせ)」でしたね。

意味からとらえると、「なまえのないようかい」といったところでしょうか。

平安時代から存在している言葉なので、歴史はかなり古く「姓」や「氏」とも同じような意味合いを持ちます。

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苗字の由来


名字に対して、苗字の方はそんなに目にする機会はないかもしれません。

これは江戸時代に生まれた言葉で、「苗字」の「苗」は、遠い子孫、末孫という意味があります。

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「苗」に「末裔(まつえい)」の「裔」をつけて「苗裔(びょうえい)」という言葉ができ、それが由来になっているようです。

家が代々続くという意味を込めて「苗字」として受け継がれるようになり、江戸時代から近世にかけて広く用いられてきました。

しかし、戦後、当用漢字で「苗」の読みに「ミョウ」が加えられなかったため、じょじょに廃れていき、今では「名字」に比べると「苗字」の使われる頻度は少なくなっています。

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名字と苗字の違いは?


名字と苗字は使い方にさほどの違いはありません

どちらも「姓」や「氏」という意味合いであり、名字の方がポピュラーですが、どちらを使ってもいいとされています。

ただ、由来の違いでいうなら、

    名字

    地域、区画など、所有地に由来する言葉。平安時代から使われている。

    苗字

    血統、血族に由来する言葉。江戸時代に作られた言葉。

という違いがあります。


ちなみに、「名字」と「苗字」の他にも「姓名(せいめい)」というものもあり、書類などにはたまに使われています。

この「姓名」の「姓」というのは元々天皇から与えられた称号のひとつです。

天皇に認められた証をあらわすもので、この「姓」がなければ、朝廷の役職につくことができなかったのです。
身分が高い証拠として利用されていました。

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まとめ


今回は「名字」と「苗字」の違いについて紹介しました。
「名字」も「苗字」も人間の姓をあらわす言葉で、大きな違いはありません。

しかし、由来には違いがあり、「名字」は平安時代から使われていて、地域や区画など所有地に由来する言葉となります。
一方、「苗字」は江戸時代に生まれていて、血統や血族に由来する言葉です。

現在では「名字」の方が広く用いられていますが、どちらが正しいというのはなく、言葉が発祥した由来が違うだけでした。

なのでどちらを使っても問題はありません。

名字 地域、区画など、所有地に由来する言葉
苗字 血統、血族に由来する言葉
姓名 「姓」は天皇から与えられた称号のひとつ

今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。

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