歌うと唄うの違い!使い分け方法は?どういうときに唄うを使う?
記事公開日:2015年7月26日
最終更新日:2019年11月9日
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「うたう」を漢字で表現すると普通は、
「歌う」
ですよね。
でも、「うたう」って漢字は他にいろいろ表現があります。
たとえば、
- 「唄う」
「謡う」
「謳う」
「詠う」
などがあります。
では、どういう場合にこの
「うたう」
が使い分けられるのでしょうか?
この中でも、「歌う」と「唄う」は、同じ
「フンフ~ン♪」
と、楽しげにうたうという、同じ意味に思えますよね?
今回はこの「うたう」の違についてみていきたいと思います。
さっそくみていきましょう。
歌うと唄うの違い
まず最初に、「歌う」と「唄う」の違いについて、
辞書で確認すると解決が早いのではと考えました。
まず意味については、
- 1. 音楽的な高低・調子などをつけて発声する。
- 2. 詩歌に節をつけて朗読する。
- 3. 鳥がさえずる。鳴く。
とあります。
「歌う」・「唄う」のどちらとも、
音楽やリズムに関係していることが分かります。
さらに調べてみると、
- 「歌う」は辞書にあった1~3の全般的な意味で使われること。
さらに、「唄う」については「歌う」と同様に、
- 1~3の全般的な意味を指すものとされたり、
民謡などの語り口調のものに限定して使用される。
という言い方もされています。
なかなかに曖昧な表現ですよね(^^;
では、なぜ「歌う」と「唄う」、
2種類の表現が存在するのでしょうか。
その答えは、上記からの情報により私が思うに、
歌う:西洋的
唄う:日本的
唄う:日本的
という違いですね(^-^)h
つまり「歌」というのは、いわばメロディーなんですよ。
対して、「唄」というのは、もっと原始的な、
節をつけてことばを発するという意味になります。
日本に、ト音記号だ、8分音符だというのが輸入されたのは、明治以降のごく最近のこと。
それまでは、ドレミファソラシドではなかったんですよ(^^;
なので、ドレミファソラシドでメロディーが作られている音楽をうたうときは、
「歌う」
という漢字を使い、
対して、大衆の間で伝承されたり、創作されたような、
原始的な節と言葉を発するようなものは、
「唄う」
と表現されています。
もちろん、歌を唄うという表現もできないことはないですが、
その場合にイメージされるのは、ドレミファソラシドの音階ではない、
「なにか」のようなものをイメージしてしまいます(^^;
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「唄う」の使い方は?
では、「唄う」の使い方はどうなるか疑問が浮かんできませんか?
実際にどういう場合に「唄」を使うかをみてみましょう。
「唄・唄う」が使われるシチュエーション
唄うたいの○○
町ではやった小唄(明治維新時など)
鳥が唄う
いくつか上げてみましたが、「歌う」よりも、
ちょっと特殊な使い方をしているのが分かりますよね。
なので、「唄う」という漢字を使う場合は、
メロディーに沿って歌うというよりも、
もっと情緒的で、庶民的、原始的な意味で使われます。
・・・・・・・・
今では、この「唄う」の使い方はせず、
ほとんどが「歌う」の方が使われます。
もしこの「唄う」をあえて使う場合は、
などに使われ、通常時だと「歌う」が使われています(^-^)h
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他の「うたう」
いちおう、「歌う」と「唄う」以外の「うたう」もまとめました!
謡う
これも、節をつけて言葉を発する、「うたう」ですね。
熟語で「民謡」といったりしますよね。
ただ、「唄う」が大衆的なものなのに対して、
「謡う」はちょっと文学的なイメージととなります。
「唄う」場合は、どう唄おうが自由ですが、
「謡う」場合は、いくつかのルールが存在します。
例)民謡の音階ルール
- ヨナ抜き長音階
音階がドレミソラドになる。
ドを中心に、完全4度上のファ、長7度上のシが抜けている。
- ヨナ抜き短音階
音階がラシドミフィラになる。
ラを中心に、完全4度上のレ、短7度上のソが抜けている。
- 律音階
音階がドレファソラドになる。
このように「謡う」の場合は、昔にうたわれた歌や、
伴奏無しで歌われるものに対して使われます。
詠う
和歌や短歌を詠むときに使われます。
言葉だけの調子で音楽的な要素がない場合もあります。
- 新製品の効力の高さを謳う。
- 説明書で○○できると謳っている。
謳う
ほめたり、主張したりする場合に使う。
「らんらららん♪」といわゆる「うたう」行為には、
この謳うは使われない。
例)
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まとめ
今回は「うたう」の違いについて紹介しました。
基本的に「唄う」という表現は今は使われませんし、
公的な文章や、普通の文章を書くときには「歌う」を使うのが正解です。
ただ、「唄う」というフレーズには、
どこか昔ながらの懐かしいイメージがあります。
夕焼けの田んぼ道をお母さんが赤ちゃんを背負って、
赤ちゃんのためにうたってあげる。
赤ちゃんのためにうたってあげる。
そんな場合は、「唄う」を使いたいですよね(^^
そういえば、「こもりうた」も、
「子守歌」より、「子守唄」と書いたほうがしっくりきますよね。
昔からある日本古来の表現である「唄う」。
あまり使われなくなりましたが、
こういった漢字や意味は大切にしていきたいものです。
今回は以上です。
参考になりましたら幸いです(*゚ー゚*)ノシ
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