現れると表れるの違い!個性・特徴・期待など具体的な使い分け方法も
記事公開日:2016年9月18日
最終更新日:2019年11月18日
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「現れる」と「表れる」。
どちらも見て確認が取れるようになった状態ですよね。
意味が似ているため、どんな時にどっちの漢字を使ったらよいのか迷ってしまうことってありませんか?
|・ω・)
たとえば、
「練習の成果があらわれる」
「このあたりにはよく熊があらわれる」
「本音がつい顔にあらわれる」
「この小説には作家の個性があらわれている」
「このあたりにはよく熊があらわれる」
「本音がつい顔にあらわれる」
「この小説には作家の個性があらわれている」
といった使い方をする場合に、「現れる」と「表れる」のどちらの感じを当てはめたらよいのでしょうか。
漢字の意味がよく似ているだけに、パソコンやケータイで変換するときも迷ってしまいますよね。
今回はこの二つの感じについて、それぞれの意味と使い分け方法を具体例を交えながらまとめました。
「現れる」と「表れる」の違い
さて、このような場合は、国が定義している内容を参照するのが吉です。
さっそく文化庁が定義している2つの違いをみてみましょう。
- 現れる
隠れていたものが見えるようになる。
- 表れる
思いが外に出る。表現する。表に出る。
ここでは、「現れる」は何かが物理的に姿を見せること。
「表れる」は本音や態度など情緒的なものが表に出ること。
というニュアンスの違いが読み取れますね。
現物、現実などの言葉があるように、かたちのあるものがリアルに目に見えるようになる場合には「現」が使われます。
対して、感情や状況などがあらわになった場合には「表」が使われます。
では次に、具体的な使い分け方法や事例をみていきましょう。
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使い分けと具体例
「現れる」と「表れる」の使い分けは、それぞれをべつの言い方に置き換えてみるとわかりやすくなります。
「~が出現する」と言い換えられる場合は「現れる」を使います。
対して「~を表現されている」と言い換えられる場合は「表れる」を使うのが基本です。
この法則をふまえていくつか具体例を見てみましょう。
「現れる」の例文
「文壇に新たな天才が現れた」
「危険な獣が現れるから、あの山道を歩くのはやめなさい」
「薬の効果は2週間ほどで現れるでしょう」
「文壇に新たな天才が現れた」
「危険な獣が現れるから、あの山道を歩くのはやめなさい」
「薬の効果は2週間ほどで現れるでしょう」
上の3つはどれも「~が出現する」のかたちに言い換えられるので、「現れる」を使います。
薬の効果については「表れる」と書かれる場合もありますが、効果という現象が目に見えるようになることなので、「現れる」の方を使用するのが正しい表記となります。
次は「表れる」もみてみましょう。
「表れる」の例文
「恋心が顔に表れる」
「事務的な文章にも書き手の個性が表れるものだよ」
「祖父の遺産相続で、叔母がついに本性を表した」
「恋心が顔に表れる」
「事務的な文章にも書き手の個性が表れるものだよ」
「祖父の遺産相続で、叔母がついに本性を表した」
いずれも、「~が表現されている」というかたちに置き換えられますね。
本性の場合は「本当の姿」なのでつい「現す」を使いたくなりますが、その人の内面が表に出るということで「表す」が適切な表現となります。
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「症状があらわれる」の場合は?
さて、もう一つ事例として「症状があらわれる」の場合はどちらの漢字を使えばよいのでしょうか。
先ほどの法則をあてはめると、「症状が出現する」のほうが自然な言い方なので、「現れる」の方が正しいように思えますよね。実際、半分以上の薬の注意書きにはこちらの漢字が使われています。
ところが「症状が表れる」という言い方も間違いではありません。
というのも、症状そのものが目に見えるようになる場合には「現れる」を使いますが、もとから性質としてあったものがじわじわと表現されてきたばあには「表れる」の方が使われます。
語感として、現れるの方は見て明らかに出現しているものの時に使われ、現れるの方は性質として持っていたものが明るにでるような時に使われます。
例えば、物理的なイボのようなものが突然出てきた場合は、「症状が現れた」と言えますし、持病の喘息で咳が止まらなくなった場合には「症状が表れた」と言うことができます。
同じような使い分けが必要な言葉に、「成果」や「効果」などがあります。
うーん。
日本語の使い分けって難しいですね。
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まとめ
今回は、「現れる」と「表れる」の漢字の意味や具体的な使い分け方について紹介しました。
現れる:隠れていたものが見えるようになる。出現する。
表れる:思いが外に出る。表現する。表に出る。
表れる:思いが外に出る。表現する。表に出る。
「どちらを使ったらよいのだろう?」と悩んでしまった場合は、
- 「出現する」に言い換えられる → 現れる
「表現する」に言い換えられる → 表れる
置き換えて考えてみましょう。
ただし、なかには症状、成果、効果、のように両方使われる例もあります。
こういった場合には、リアルに目に見える形で「現れて」いるのか。それとも、性質として持っているものが「表れて」いるのかで判断するようにしましょう。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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