該当と当該はどっちが正しい使い方?意味の違いや漢字の使い方について
記事公開日:2017年8月2日
最終更新日:2019年11月22日
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該当と当該。
読むと、「がいとう」と「とうがい」になりますが、ひっくり返しただけで、ずいぶん似ていますよね。
意味も似たり寄ったりな気がしますが、どういった違いがあるのでしょうか。
明確な意味の違いや使い分けがあるのでしょうか。
と、いうことで今回はこの二つのことばの違いについてみていきましょう。
該当の意味
該当という言葉を辞書で調べてましょう。
- 該当の意味
ある条件や資格などに当てはまること。
適合すること。
このようにあります。
当てはまるという意味であり「該当者」「該当箇所」のように使われます。
では次に、ひっくり返した「当該」はどうでしょうか。
当該の意味
当該の意味も調べてみましょう。
当該の意味
いま話題になっている事柄に直接関係すること。
話題になっている事柄そのもの。
また、その担当であること。
このようにあります。
話題になっている事柄、話題に上っているものに対して使う言葉で「当該事件」や「当該庁」のように使います。
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違いは?
該当も当該も「当てはまること」という意味合いなのは共通しています。
そもそも「当」も「該」も同じく「あたる」「あてはまる」という意味合いのある漢字ですしね。
しかし該当が単純に、
「当てはまること、その人物」
を指すのに対して当該は、
「今は話題になっている事柄」
「前文で記述した人物」
など、すでに話題に上っていることや、すでに伝えられている情報に関するものを説明する際に使います。
つまりある人物の説明をしたい際に、最初の文章で名前を出し、その後「当該の人物は・・・」のような使い方をしています。
使い方としては少し特殊なので該当の方が汎用性が高いといえるでしょう。
また、該当は動詞なので「該当する」という使い方をしますが、当該は動詞ではないので「当該する」のようには使いません。
当該は名詞の前に付くので「当該製品」「当該事件」のような使い方が正しくなります。
なので、動詞として使えるのか、名詞にくっ付いているか、などを考えると双方の違いが分かりやすいかもしれませんね。
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使い分け方法について
では実際に例文を使って該当と当該の使い分け方をみてみましょう。
該当の例文
「以下の問題の正解に該当すると思われる番号に丸をつけて下さい」
「今年の文学賞の該当者は○○さんです」
「以下の問題の正解に該当すると思われる番号に丸をつけて下さい」
「今年の文学賞の該当者は○○さんです」
該当はこのような使い方をします。
動詞として「該当する」のようにも使いますし、該当する人物を指して「該当者」という言い方もします。
一方、当該の方は「あらかじめ提示されている話題、条件がある」ということが前提になります。
例文を見てみましょう。
当該の例文
「お客様のご希望の条件に合わせた当該物件は○○と○○になります」
「なお、当該商品の返品につきましては~」
「お客様のご希望の条件に合わせた当該物件は○○と○○になります」
「なお、当該商品の返品につきましては~」
このように、あらかじめ提示していた条件に合ったものに対して「当該物件」のような使い方が正しく、前文で商品の紹介があったという前提で「なお、当該商品は~」のようにも使います。
でも「該当は聞いたことがあるけど当該なんて聞いたことない!」という方も多いですよね。
それもそのはずで当該はあまり話し言葉としては使いません。
どちらかといえば堅い言い方で、説明書や公的な文章において用いることが多くなります。
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まとめ
今回は該当と当該の違いについて紹介しました。
該当も当該も漢字をひっくり返しただけに思えますが、実は割と複雑な使い方の違いがありました。
「どっちを使えばいいんだろう?」
と悩んでしまう場合は、動詞として使えるのか、名詞にくっ付いて使うのか、あらかじめ提示されている事柄と関係あるのか、などをヒントに考えると良いですね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
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