異議と異義の違い！漢字の使い方・使い分けや意味の違いについて

「イギ有り」
これは法廷を舞台にしたドラマなどでよく見るシーンです。
弁護士役の人が相手の陳述に対して異論を唱える時に「イギ有り」と手を挙げて言います。

最近ではドラマだけでなく、「逆転裁判」というゲームが大ブレークしていますよね。
このゲームの中でも「イギ有り」と大きな声で連発しています。

しかしこの「イギ有り」、どちらの「イギ」なのでしょうか？

「異議」？「異義」？

この「イギ」の意味、違いや使い方について詳しく解説していきます。

異議の意味

国語辞典には
「一つの意見に対して、反対または不服であるという意見」
とされています。

簡単に言えば反対意見ということなのですが、普段の生活においてあまり使いませんよね。

そこで国語辞典の2番目には
「法律用語」
とあります。

そこには
と付け加えられています。

要するに、基本的には法律用語であるため、
私たちは普段から使わなくても当たり前であるということです。



そして法律用語なので、冒頭の「イギ有り」は「異議有り」だったわけですね。

普段はそんなに使いませんが、たまに会議などで「異議有り」と言っている人を見たことがあります。

異義の意味

こちらは
「異なった意味」
とあります。

同音異義語という言葉がありますが、この言葉がまさにこれに当てはまります。

同じ音（読み方）なのに、意味が違う言葉のことです。

例えば
他にもたくさんありますが、これらが同音異義語です。

特に
この3つは国語のテストで手を焼いた方も多いのではないでしょうか。



そして、異義の対義語は同義になります。

同義とは同じ意味ということです。

今、「義」という字がいっぱい出てきましたが、この「義」一字で「意味」となります。

だから「異義」は異なった意味、「対義」は反対の意味、「同義」は同じ意味ということですね。

ややこしや、ややこしや…

異議と異義の違い

漢字で見ますと一字目は同じですので、二字目ですね。


これらの意味があります。

これを一文字目と組み合わせると


となります。

つまり「異議有り」と言えば、異なった意見がある、要するに反対意見がありますという意味になるわけです。



そこを「異義有り」と言ってしまえば、異なった意味がありますってことになります。

相手の意見に対して異なった意味があるということは、
相手の意見に新しい解釈を付け加えるということになります。

これでは反対意見として成立しませんよね。

見た目だけでいえばごんべんが付いているか、いないかだけの違いですが、
意味はかなり違ったものになります。

使い方について

まず「異議」のほうですが、
やはり裁判での「異議有り」っていうのが一番に思い出します。

同じく裁判関係で、裁判所が出した判決や処分、また仮処分などに対し「異議申し立て」というのを行うことがあります。

これは裁判所だけではなく、他の行政庁が出した処分等にも「異議申し立て」を行うことができます。

また、国会や県議会、市議会、他にも民間企業の会議とかでも会議中に参加者が
「異議有り」というのもありますし、逆にその会議の議長が
「異議はありませんか？」と尋ねることとかもあります。



一方「異義」ですが、これまでで私が「異義」を使って話したことがあるのは「同音異義語」くらいしかありません。

逆に「同義」という言葉はよく使います。


とかですね。

この時、同義でない場合に、私が「異義だ」と使っていれば、いろいろと使用頻度が増えていたのかも知れませんね。

まとめ

今回は、同じ読みだけどちょっと意味が違う、
異議と異義の違いについて紹介しました。

正しい使い分けは以下のポイントを押さえておけばOKです。


これでもう、この2つの漢字については、
異義だというのがわかりますね。

今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*ﾟｰﾟ*)ﾉ