異常と異状の違いと使い分け!整備や点検で「いじょう無し」はどっちを使う?
記事公開日:2018年10月5日
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同じ読み方をする異常と異状。
どちらも異なることを表していそうな言葉ですよね。
車の点検なんかでも、
「いじょうなかったですよ~」
って、言われますよね。
日常的に、
と、ごくごくありふれた言葉として使う「いじょう」。
でもこの二つ、
字面が良く似ているけれど、使い分け方ってあるんでしょうか?
言葉の意味って違うんでしょうか?
今回はそんな「いじょう」についてチェックしていきましょう!
異常の意味
それでは、まずは「異常」の意味からチェックしていきましょう。
- 異常の意味
「正常でない」「通常でない」「健常でない」などとされることの総称。
いつもと違う事。
この言葉には、明確な定義がありません。
何をもって「正常」「通常」とするかは、
時代や状況によって変化することもありますよね。
なので、単純に多くのものと比較して、
それらと違った場合に「異常」と言っている、
少数派に対して使っている場合も多いです。
多数派による少数派への差別的な意味が込められてしまう、
と言うことも起こり得る言葉なんですね~。。。
異状の意味
それでは次は「異状」の意味を見てみましょう。
- 異状の意味
普通とは違う状態。
んん??
「異常」と大して違わないですよね。
「正常でない」のと「普通じゃない」のと、
いったい何がそんなに違うのでしょう?
それは、次の項目で細かくチェックしていきましょう!
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異常と異状の違い
「異常」と「異状」の意味を見ていきましたが、
意味だけでは違いがよく分かりませんでしたよね。
実は、この二つには明確な違いがあります。
状態が悪くなっているかどうかが、ポイントなんですね。
さらに、文法的にも違いがあります。
「異状」は「いつもと違う様子」という意味の名詞として使います。
なので、「異状」は数えることができます。
そのため、形容詞的や形容動詞、複合語で「いじょう」を使いたい時は、
「異常」としか書くことができないんです。
それでは、具体的な使い分けを例文を見ながら確認していきましょう!
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使い分けと例文
上で挙げた三つの文章を例に、
どちらの「いじょう」を使うのか見ていきましょう。
- 整備・点検でいじょうが無かった。
この場合は「異常」を使います。
一見、「異状」を使いそうになりますが、
整備や点検というのは物の構造を確認していますよね。
構造に異変があった場合と言うのは、
初期不良や、バグ、故障といった複合的な要素をはらみます。
なので、複合語としての「異常」が正解になります。
- 今年はいじょうに暑かった。
こちらも「異常」を使います。
数多くある「例年並みの暑さの年」と
「特別暑かった今年」を比較していますよね。
大多数に対して、少数を示している例です。
- 体にいじょうをきたす。
この場合は、「異状」が正しい使い方です。
体の調子が良くなっていて「いじょうだ」とは言いませんから、
体のどこかが悪くなっています。
悪くなっていると言えば、「異状」です!
では、健康診断での「いじょう無し」は「異状無し」を使うのか?
というと、この場合は「異常」を使います。
これは、先ほどの「整備・点検」の例文と同じ理屈です。
体を総合的に見た結果、
いつもと違うところはなかったので「異常無し」となります。
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まとめ
今回は「異常」と「異状」の意味や使い分け方について紹介しました。
明確な違いが分かりにくい二つの言葉ですが、
まとめるとこうなります。
文法や、複合性があるかどうか等、色々と考えないといけないですし、
なかなか厳密に使い分けていくのは難しそうですよね。
「異状」はかなり限定的な使い方をするので、
迷ったら「異常」を使っておくのが無難ですよ!
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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