資本金と資本剰余金の違い!資本剰余金は何に使うの?

記事公開日:2018年7月5日

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現在の社会では、いろんな会社が次々に設立されてますよね。

株式投資をされている場合などはよく、

資本金

という文字を目にするのではないでしょうか?
(^^ゞ

はたまた、就職活動をしてる時などに

資本金が多い会社を選んだ方が倒産の危険性がないから安全だよ

なんて、そんな話を聞いたこともあるかもしれません。

さて、この「資本金」。
会社にとってこのお金はいったい何なのでしょうか

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また、会社のお金として用意しておく場合に、「資本準備金」というものもあります。
この「資本準備金」と「資本金」とにはどのような違いがあるのでしょうか。

と、いうことで!

今回は会社の運営に必ず必要となる、
お金や、その名称の違いについてまとめました。


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資本金っていったい何?


資本金とは簡単にいうと株主が会社設立時に投資した金銭のことを言います。
投資した株主はその証拠として株券を手にすることになります。

会社設立の際は、平成17年の会社法施行に伴い

株券を発行しないこと


が原則となる改正が行われたため、株を保有する株主であっても
株券そのものを持っていない場合がほとんどです。

会社法施行前には会社組織は、

  • 株式会社
  • 有限会社
  • 合名会社

  • などの種類があり、

  • 株式会社は資本金1,000万円以上
  • 有限会社は300万円以上

  • などの制約がありましたが、会社法施行後は
    有限会社という考えと資本金の制限がなくなり、
    資本金1円から株式会社の設立が可能になりました。

    >> 株式会社と有限会社の違いは?メリットやデメリットはあるの?


    会社の資本金の額は決算書といわれる会社の成績表の中に記載されています。

    決算書は主に貸借対照表損益計算書から構成されており、
    資本金は貸借対照表の右側、負債の部の下の純資産の部に記載されています。

    左側は資産の部が記載されており、そこに現金預金や売掛金などの流動資産、
    土地建物等の固定資産が記載されます。

    右側の純資産の部(自己資本)と負債の部(他人資本)の合計額が
    どのように使途に使われているのかが分かるのが資産の部(左側)です。

    現金預金のまま残っていれば現金預金の欄に計上されますし、
    設備投資に使われていれば機械装置などとして表示されます。

    ・・・・・・・

    資本金を増やすことを「増資」といい、
    運転資金の調達会社の信用度を上げるために行います。

    この増資をすることで税務上のデメリットがあります。

    資本金を増資して1億円以上にすることで税務上の大企業に分類されます。

    そうすると、大幅な法人税率の増加、外形標準課税という
    中小企業にはなかった税金の納付や、

    交際費の支出が税務上全額経費として認められない

    などの税負担が1億円未満の資本金の会社と比べ物にならないほど上がります。

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    確かに資本金が多い会社は見栄えはよいです。

    ただ、その分税金の負担が多いため会社の健全性という立場で見れば、
    資本金の少ない会社の方が税負担も少なくなります。

    その分を設備投資にまわせるため、
    健全性では優位になるとも言えます。

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    資本準備金とは?


    先ほどの話に出てきた決算書の中の純資産の部の中には資本金とは別に

    資本準備金

    というものが存在します。

    資本準備金とは、設立時や増資時に資本金としなかったもの。
    これが資本準備金になります。

    会社法では、以下のように規定されています。

      会社法第445条第2項

      資本金の払込み又は給付に係る額の1/2を超えない額は、資本金として計上しないことができる。

      会社法第445条第3項

      資本金として計上しないこととした額は、資本準備金として計上しなければならない。

    このように、資本金の額としないこととした株主からの
    払込金額が資本準備金に計上されることになります。

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    資本金と資本準備金の違い


    資本準備金とは、資本金に計上されなかった株主からの払込金のこと。

    ですが、資本準備金と資本金にはどのような違いがあるのでしょうか。

    資本準備金とはその名の通り「準備金」です。

    資本金は株主保護のため減資することが難しいのですが、
    この資本準備金は株主の過半数の承認を得ることで取崩すことが可能です。

    なお、税務上は資本金も資本準備金も「資本金等の額」として同じように取り扱われます。

    資本剰余金は何に使うの?


    では最後に、資本剰余金の使い方について。

    資本準備金は、会社の経営が不測の事態に陥った場合に取崩して損失補填することが出来ます。

    取崩す際に一度「その他資本剰余金」に振替え、
    さらに利益剰余金に振替ることで損失補填を行います。

    資本金を減資して補填することも可能ですが、
    その場合株主総会の2/3の承認債権者保護手続きなどが必要になります。

    なので資本剰余金は、資本準備金を取崩す場合より困難になっています。

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    まとめ


    今回は、資本金と資本準備金、資本剰余金についてご紹介いたしました。

    純資産の部に記載される科目は会社法と法人税法で取り扱いが異なったりするので、
    ちょっとわかりにくい部分がありますよね。(^^;

    資本金はあとでなかなか減資するというのは難しいです。
    なので、先に資本準備金を設けておく。

    そうすることで、不測の事態に準備していくためのお金。
    このように覚えておくとわかりやすいかな、と思います。

    今回は以上です。
    ご参考になりましたら幸いです。
    (*゚ー゚*)ノ

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