「当方」と「私」の違い!メールでの使い分けはどうする?「小職」や「小生」も併せて紹介
記事公開日:2019年3月20日
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ちょっとかしこまった文章を書こうと思った時に、一人称をどうするか?
ちょっと悩みますよね。
ベーシックに「私」としておけば無難ですが、他の呼称の方がしっくりくる場合もありそうですし・・・
「私」以外で耳にすることが多いのは
「当方」
とかじゃないでしょうか?
でも「当方」って、「私」と何が違うんでしょうか?
それぞれの意味や使い分け方を把握しておくと、かしこまった場での語彙力がグンと上がりそうじゃないですか?
そこで!
今回は、
この二つの言葉の意味や使い方について紹介していきましょう。
せっかくなので、似た感じで使い分けがあいまいになりがちな「小職」と「小生」についても、一緒に確認してみましょう!
それぞれの意味
まずは「当方」と「私」、それぞれの意味を見ていきましょう。
「当方」とは?
それでは早速、「当方」からチェックです。
- 「当方」の意味
- 自分の方。
- こちら側。
シンプルに意味だけ見ると、「自分」という意味合いにも受け取れるのですが、実際は
「自分が所属している側」
というニュアンスがあります。
例えば会社などで、取引先とのトラブルがあった場合に、
「私の責任です。」
と言うのは、ちょっと違う場合がありますよね。
多くの場合、自分だけの責任ではありませんし、そうあるべきでもないはずです。
そんな時に、
「当方の責任です。」
と言う表現がしっくりきます。
ちなみに、読み方は「とうほう」となります。
では、次は「私」について見てみましょう。
「私」とは?
わざわざ意味を紹介するまでもないかもしれませんが、「私」についても見ていきましょう!
- 「私」とは?
- 自分自身を指す語。
- 個人としての面。
言うまでもなく、「自分のこと」ですよね。
意味を見てみると、
「私」は個人を指していて、「当方」は集団を指している
ということが分かりますよね。
では時々見かける
「当方、60代男性で、~~~」
といった表現。
これは間違いなのでしょうか?
答えは次の項目でチェックですよ!
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メールでの使い分けは?
「当方」と「私」の意味を見たところで、メールでの使い分け方について見てみましょう。
やはり悩むのは「当方」を使おうと思った場合ですよね。
ビジネスで「当方」を使おうと思った場合、いくつかのポイントがあります。
- 「当方」を使うときのポイント
- 男女どちらも使える。
- 担当者が確定していない場合にも使える。
- 個人を指す場合には使わない。 ⇒ この場合は「私」を使いましょう。
- 自社内では使わない。 ⇒ 社内では「私ども」を使いましょう。
ビジネスでは「当方」は個人を指したい場合には使わないので、個人を指したい場合には「私」を使います。
ですが、「私」に近い意味合いで使われる場合もあるんです。
何だかややこしいですよね。
どういうことかと言うと、
この二つのパターンを理由に、「私=当方」のニュアンスで使われることがあります。
前の項目の「当方、60代男性で、~~~。」が間違いなのか?
の答えは、
「必ずしも間違いではない。」
です。
厳密に言えば間違いに近いのですが、書き手がどんな思考で書いているのか、そこを読み手が忖度すればOKなのです。
「当方」には類語がいくつかあるのですが、次はそんな類語について紹介していきましょう。
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「小職」や「小生」は?
「当方」の類語に相当する「小職」や「小生」。
聞いたこと、ありますか?
「小職(しょうしょく)」は、大企業の偉い人や国家公務員がよく使っています。
実は、意味と使い方を理解していないと、間違って使ってしまうことがある言葉なんです!
せっかくなので、ここでちょっと確認しておきましょう。
- 「小職」の意味と使い方
- 意味:「私」をへりくだって言う言葉。
- 使い方:位の高い人が自分の立場をへりくだって使用する言葉。男女ともに使うことができる。
自分の立場を下げることで、相手に敬意を表す言葉が「小職」なんですね。
民間企業だと、取締役や部長・課長といった管理職に就いている人たちが使います。
なので平社員が使ってしまうと、ちょっと変な感じになってしまうんです。
間違えて使わないように気をつけておかないとですね!
さて、「小職」よりは聞く気がする「小生(しょうせい)」。
隠居したお爺さんとかが使っているイメージがないですか?
こちらも「小職」と同じように、「私」をへりくだった表現なんです。
でも、使えるのは男性だけなんです。
さらに、「小生」は
「自分が偉い人ということが前提になっていて、自分と同等か、目下の人に対して使う」
という意味合いが込められているので、目上の人に使うのはNGな言葉です。
つまり、ビジネスシーンで使うことはまず無いと思っていれば間違いないです。
「隠居したお爺さんのイメージ」というのは、そういうことなんですね。
というか、このイメージは私だけでしょうか?(笑)
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まとめ
今回は、「当方」と「私」の違いについて紹介しました。
類語も出てきて、ややこしかったのでまとめておきましょう。
意味 | 使い方 | |
当方 | 自分が所属している組織や部署 | |
私 | 自分自身、個人のこと | |
小職 | 「私」がへりくだった言葉 | |
小生 | 「私」がへりくだった言葉 |
「私」は例文にするまでもなく、どんな使い方もできる万能ワードです。
ビジネスでは、悩んだら「私」を使うのが一番無難ですが、あまり「私」を連呼すると稚拙な印象になりかねないですよね。
「当方」や、ここでは紹介しませんでしたが、
自分の会社を指す言葉の「弊社」というのも使い勝手が良いです。
一人称って悩みがちですが、とりあえず偉くない時は「小職」と「小生」は避けておけば大丈夫です!
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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