高潮と津波の違い!高波の場合は?原因を詳しく!

記事公開日:2014年12月18日
最終更新日:2015年12月30日

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高潮や津波の違いとはなんでしょうか。

なんとなく、高潮は台風の時に発生するもので、
津波は地震とセットで起こるイメージです。

でも、

  • 具体的にどう違うのか

  • 何が原因で起きるのか

  • 過去に最大どれくらいの規模で起きたことがあるのか


  • などよく考えてみると、いろいろ気になってきます(^^;

    そこで今回は、高潮、津波、高波が起きる原因や、
    それぞれの違いについて詳しくまとめました。

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    高潮が起きる原因は?


    高潮が起きる原因をざっくり行ってしまうと、
    台風が来るからです。

    台風は低気圧が発達すると発生します。

    て言っても、よくわからんちんですよね(^^;

    高潮の原因はこの低気圧が深く絡んでるので、
    先に低気圧のお話を少ししましょう~。

    低気圧と台風の関係


    まず、があります。

    海は太陽によって暖められます。

    温まった海水は水蒸気になって上ります。

    この、昇る時に空気も一緒に持っていきます。

    上昇気流ってヤツですね。

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    ちなみに持っていくときは、常に反時計回りです。

    空気が上の方に持って行かれると、
    持ってかれた一帯の空気が薄くなります。

    これが低気圧になるわけです。

    そして次のターン。

    上った空気と水蒸気は、上空が寒いため固まります。
    これが(積乱雲)を作ります。

    でも、一気に温まった空気や水蒸気を持っていくと、
    先に来ていた雲(積乱雲)の塊たちの温度を下げます。

    そうすると、集まって固まった雲の塊たちが、
    左回りの渦に巻き込まれながら溶けて、風や雨を降らせます。

    これが台風なのです(^-^)h

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    高潮の原因


    では本題に戻って高潮の原因に戻りましょう。

    高潮で浸水などの被害が出る原因は、
    大きく4つあります。

  • 吸い上げ効果

  • 吹き寄せ

  • 月の満ち欠け(潮汐:ちょうせき)

  • 高波

  • それでは一つ一つみてみましょう~。

    吸い上げ効果


    先ほどの台風が起きる原因の説明にあったように、
    台風が発生すると、その地域の海面を吸い上げます。

    水分や空気が上に「ぐぐーっっ」っと持ち上げられるので、
    その影響で海面がちょっと持ち上がっちゃんですね。

    よく気圧でヘクトパスカルって単位が使われています。
    これが、1000だとふつうで、数値が下がると低気圧となります。

    んで、たとえばこれが950hPa(ヘクトパスカル)だと、
    メッチャ低気圧ってことになるんです。

    外洋だと気圧が1hPa低いと海面は約1cm上昇するといわれています。

    例えば気圧が1000hPaだったとこに中心気圧が950hPaの台風が来ると、
    台風の中心付近では海面は約50cmも高くなる計算になるんです。

    海の堤防から水面を眺めて、その地域全体が0.5メートル、
    水位が上がってたら、結構びっくりですよね(^^;

    しかもそれだけではありません~ヾ(;´▽`A“

    吹き寄せ


    さらに台風自体が、左回転しながら、「ゴゴゴゴ・・・」と、
    沖から海岸に近づいてきますよね。

    そうすると、その風の勢いで、海水は海岸に吹き寄せられます。
    この時、風が強ければ強いほど吹き寄せ効果がアップ(UP↑)します。

    しかも、V字形の湾の場合は最悪です。スポットのごとく、
    押されてきた海水が溜まるので、さらなる海面上昇を引き起こします。

    月の満ち欠け(潮汐:ちょうせき)


    プラスアルファの時期要因として、月の満ち欠けがあります。
    地球上の海面は、常に月や太陽の引力の影響を受けています。

    1日に1~2回の割合で周期的に満潮と干潮を繰り返しています。

    これは地域によって違い、影響が大きいところだと、
    高低差に40cmもの差が出てくることもあります。

    高波


    最後に高波。

    強い風が吹くとその風に押されて高波が発生します。

    台風なんて渦巻いてる風の集まりなので、
    突風だらけですよね(^^;

    吸い上げ効果で海面が上昇してる上、
    吹き寄せで海水が海岸に寄せられてる上、
    潮汐のタイミングが満潮の時に
    突風による高波が発生すると

    もう、あふれちゃいますぅ~(>_<)

    と、堤防が耐えられなくなって、
    水位が堤防を越え、高潮の被害が発生する。

    というわけなのです(^-^)h

    観測史上最大の高潮は?


    国内で観測史上最大の高潮は、
    昭和34年台風第15号。

    この時の高潮の最大値は3.45mで、
    名古屋で観測されました。

    名古屋って、月の満ち欠けによる、
    水位の変化が激しい土地なんですよね(>_<)

    最近だと、10年前にあった台風16号もひどかったです。

    2004年8月30日~8月31日にかけて日本に上陸して、
    高潮による甚大な被害がでました・・・

      2004年8月30日の台風16号による被害

      死者;14名
      行方不明者:3名
      負傷者:260名
      住家全壊:51棟
      半壊:205棟
      一部損壊:9,921棟
      床上浸水:14,456棟
      床下浸水:31,764棟など

      消防白書より引用

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    津波が起きる原因は?


    では次に、津波が起きる原因についてみてみましょう。

    高潮の原因は、台風でしたね。

    対して津波の原因は地震です。

    地震にも種類があるのですが、そのうちの
    海溝型地震が起こると、大津波の危険性が出てきます。

    津波の話の前に、ちょっと地震のお話をはさみますよ~(^^

    まず、地球なんですけど、
    これって中心温度は5500°Cとメッチャ熱いんです。

    この中心部が内核といって、地球の核となる部分。
    その周りに外核があって、マントルが流れています。

    さらにその周りの冷えた薄い部分が地殻(ちかく)といって、
    我々が立っている部分ですね。

    この構造は、外側に行くにつれ冷えていくきます。
    なのでまぁ、我々が生きていけるのですが(^^;

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    地殻の下を流れるマントルは岩が解けた溶岩が流れていて、
    その流れに地殻が絶えず引っ張られています。

    つまり、大陸が移動しているんですね。
    もともと日本が、中国と大陸続きになっていたのは有名な話です。

    で!

    地震の話に戻るのですが、この地殻は地球上で、
    いくつかのプレートを形成しています。

    そのプレート同士がぶつかるところがあり、
    プレート海のプレートが、陸のプレートを押しつつ、
    引きずり込みながら陸のプレートに潜り込んでいきます。

    その時、陸のプレートが「ぎゅぎゅーっ」っと潜り込んで、
    限界になると跳ねっ返ります。

    その時に海底の海水が、上に押されて、
    大きな波紋が広がります。

    これが津波のメカニズムですね。

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    観測史上最大の津波は?


    2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震で発生した津波です。

    福島県相馬港で9.3メートル以上の津波が発生しました。

    9.3メートルって言ったら、
    マンションの3階から4階の高さです((( ;゚д゚)))

    ただし、波の高さだけでは測れないのも、
    これまた津波の恐ろしさです。

    遡上高(ソジョウコウ)とは?


    津波の威力を測る言葉に、遡上高(ソジョウコウ)という
    単語があるので覚えておきましょう(^-^)h

    遡上高とは、読んで字の通り、
    津波が陸地を駆け上がる高さです。

    津波の高さが5メートルだからと言って、
    海抜5メートル以上の高さの場所にいれば安全とは限りません

    どうしてかというと、陸の地形に凹凸(おうとつ)があるからです。

    たとえば、港などくぼんだ地形になっている場合、
    平べったい地形と比べて、押し寄せた水の逃げ道がありません。

    なので、湾の入り口部分の波の高さより、
    奥の方が高い位置まで津波が押し寄せることになるんです。

    遡上高は、「予想される津波の高さ」と同程度から、
    4倍程の高さまでに及ぶことがあります。

    実際に、東北地方太平洋沖地震で発生した津波では、
    岩手県大船渡市の綾里湾で遡上高40メートルを観測しています。

    40メートルと言ったら、オフィスビルなら10階建て前後、
    マンションなら13階建てほどの高さとなります。

    これではひとたまりもないですね((( ;゚д゚)))

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    まとめ


    今回は、高潮と津波の違いと、
    それぞれの原因について詳しく紹介しました。

    高潮は徐々に海水が浸水していき、それほど破壊力もありませんが、
    津波の場合は急にやってきてスピードも速く破壊力も強いです。


    また、海岸付近で急に波の高さが高くなったりするため、
    地形によっては警報よりも4倍ほどの高さまで届くことがあります。

    数メートルの高さの津波でも侮ることはできませんので、
    津波警報が来たら、すぐに高いところに避難するようにしましょう。

    今回紹介した高潮と津波の違いを表にまとめましたので、
    ご参考いただけましたら幸いです。

    高潮 津波
    原因 台風 地震
    詳しい原因 吸い上げ、吹き寄せ、潮汐、高波 地殻プレートの摩擦
    特徴 海面が徐々に上がる 海岸付近で波が高くなる(遡上高)
    最大級 台風第15号(昭和34年) 東北地方太平洋沖地震(平成23年)
    最大規模 3.45m(名古屋) 9.3m(福島県相馬港)

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