「顧みる」と「省みる」の意味の違いと使い方について|ややこしい例文・事例も
記事公開日:2017年3月27日
最終更新日:2019年11月22日
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顧みると省みる。
どちらも「かえりみる」と読みますよね。
読み方は同じですが、この二つは、
どのような意味の違いがあるのでしょうか。
どちらも振り返って考えるような意味合いに思えますよね。
ちょっと似ているこの二つの言葉ですが、
どのように使い分けたらよいのでしょうか。
と、いうことで!
今回は「顧みる」と「省みる」の意味の違いについてまとめました。
顧みるの意味
それではまず、「顧みる」の方の意味を辞書でチェックしてみましょう。
- 顧みるの意味
1.
過ぎ去ったことを考える。過去を思い起こす。回顧する。
2.
心に留める。気に掛ける。気遣う。心配する。気配りをする。
3.
振り返って見る。振り向く。戻って見る。
と説明されています。
幅広くいろいろな意味合いがありますが、まとめると三種類の意味合いになりますね。
過ぎ去った物事、時代、人物に思いを馳せたり、思い起こすこと。
気に掛けたり、心配するという意味。
そして物理的に振り返ったり、一旦戻るような動作も含んでいます。
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省みるの意味
では今度は「省みる」の意味を辞書でチェックしてみましょう。
- 省みるの意味
1.
自分のしたことを振り返って考えてみる。
2.
自分の行いを考え直す。
3.
反省する。
省みるの場合の意味合いは大きくは一つ。
「自分のしたことを振り返る」
という意味になります。
「反省する」と同義ですね。
こちらの「かえりみる」自分の行いに対して使う言葉ので、相手の行いに対してはあまり使うことはありません。
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違いは?
意味を調べたところで、顧みると省みるの違いを考えていきましょう。
「省みる」は自分の行動、自分の考えを振り返るときに使いますが、「顧みる」は自分の行いに限らず、時代や物事に対しても使い、また相手を気遣ったり、心配したり、気に掛ける場合にも使います。
ざっとまとめると、
省みる → 自分の行い、自分の考えに限定される。
顧みる → 自分の行いに限らず、他者、時代、物事などあらゆるものに対して使われる。
顧みる → 自分の行いに限らず、他者、時代、物事などあらゆるものに対して使われる。
こういった違いがあるのがわかります。
また「顧みる」の方が意味合いが広いので汎用性が高く、物理的に振り返ったり、戻るという意味でも使います。
使い方について
さて、二つの違いが段々分かってきたところで、実際に使い方の例を説明していきましょう!
顧みるの場合
「今までの半生を顧みる」
「危険も顧みず森の中を突き進む」
「運転中はきちんと後方も顧みるべきである」
省みるの場合
「今日の失敗を省みる」
「我が身を省みて恥じ入るばかりである」
このような使い方になります。
どちらを使っていいのか迷うときは、自分の行いをあらわしているのか、他の物事や過去の出来事、時代をあらわしているかを考えると分かりやすいですね。
また「省みる」の場合は「反省」と置き換えても意味が通じるのでそこら辺の使い分けのポイントです。
ややこしい例文
ちょっとややこしい例文をみてみましょう。
以下の場合はどうでしょうか。
「部下の失敗をかえりみる」
この場合は、「顧みる」「省みる」どちらも当てはめることができます。
しかし、どのようなシチュエーションにあるかで、使う漢字は違ってきます。
例えば、
「部下の失敗を顧みる」という場合は、失敗してしまった部下を気遣っていろいろと手配してあげたりフォローしてあげる場合に使われます。
「部下の失敗を省みる」だと、失敗してしまった原因が自分の教え方にあるので、部下の失敗を通して自分自身が反省している場合に使われます。
ポイントは、対象が自分になっているか(省みる)、それとも部下になっているか(顧みる)という点ですね。
(^-^)h
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まとめ
今回は「顧みる」と「省みる」の違いについて紹介しました。
「顧みる」は思いを馳せる、回顧するという意味の他に、相手を気遣うとき、振り向くときにも使います。
「省みる」は自分の行いを反省するときに使います。
ちょっとややこしいですが、自分に反省すべき点があるのか(省みる)、それともただ単に過去や何かを気に止めているのか(顧みる)、で使い分けるようにすると良いですね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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助かりました!ありがとうございます!
>P. Langdon
コメントありがとうございます。
お役に立てたようで良かったです!