若干と弱冠の違い!若干名って何人くらい?

記事公開日:2017年12月20日

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若干弱冠。

どちらも「じゃっかん」と読み、よく使う言葉ですが、
文字で書くとどちらにすればよいか迷ってしまうことがあります。

例えば、

  • じゃっかん名募集
  • じゃっかん二十歳

  • と、こんな使い方をしますが、それぞれどの漢字を使えばよいのでしょうか。

    これをLINEやメールなどのテキストで使うとなると、
    意味も似ているのでどちらがどちらやらわからなくなってしまいます。

    今回はこの同じ読みで意味が違う、ちょっとややこしいじゃっかんについてまとめました。


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    弱冠の意味


    まずは弱冠の意味を見てみましょう。

      弱冠の意味

    • 男子二十歳のこと
    • 年が若いこと

    まず、これは男子だけに使う言葉ですね。

    基本的には、女子にはこの言葉は使いません。

    そしてこれは二十歳のことなんですね。

    日本語で「はたち」と言ったりとか、英語で十年のことをディケイド(decade)と言いますが、それと同じような言い方です。

    元々は二十歳という特定の年齢を差す言葉だったんですね。

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    それともう一つの意味、「年が若いこと

  • 弱冠二十八歳で国会議員になる
  • 弱冠十四歳でプロ棋士になる

  • こんな使い方をします。

    若くして何かを成し遂げた場合などに使います。

    やはり、この使い方が一番耳にするのではないでしょうか。

    元々は男子二十歳という意味だったのが、使い方の幅が広がってこういう使い方をされるようになったと考えられます。

    さらに現在では、女子にこの弱冠が使われる場面も目にするようになりました。

    弱冠の由来


    これは元々、中国の周の時代に由来します。
    周ですから紀元前1046年ー紀元前249年です。

    この時代に男子二十歳と呼んでいました。
    そしてになると、周時代の制度でをかぶる儀式がありました。

    元服と言って、大人になる儀式です。

    ここから弱冠という言葉が生まれました。
    だから弱冠男子二十歳なんですね。

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    これは約3000年前の話です。

    ここから以降、使い方の幅が広がり始めます。

    そして西暦400年代の中国の書物には、弱冠のことを今と同じような「年が若いこと」という意味で使われていました。

    何かを成し遂げるには若すぎる年齢のことを弱冠と表記されていたわけです。

    つまり、この言葉が日本に入ってくる前から「年が若いこと」という意味があったのです。

    また国語辞典の例文にも、いろんな年齢で「弱冠~歳」と載っていますし、男女に関する記述もありません。

    ただ、未だに男子二十歳とする意見も根強いことから、公の場で使う場合には、そのことにも配慮したほうがいいと思います。

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    若干の意味


    今度は若干の意味を見てみましょう。

      若干の意味

    • いくらか
    • 少しばかり
    • 多少

    これには由来があります。

    干を一と十に分けて、「一の若く(ごとく)、十の若し」となります。

    つまり、「一のようであり、十のようでもある」という意味になり、はっきりしないが一から十の間くらいの数という意味になります。

    これも紀元前400年くらいの中国の書物に「若干人」と書かれていて、今の日本でいう「若干名」のこと差します。

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    そしてタイトルにもありましたこの若干名、いったい何名になるのでしょうか?

    語源の意味から考えれば一から十の間になりますが、ここは常識的に考えたほうがいいですね。

    若干名を何人と記した辞典は存在しません。
    また若干名を何名と決めた法律もありませんし、裁判の判例もありません。
    なので、常識的に考えます。

    一名以上の複数名で、あまり多くない人数です。

    例えば、求人で若干名募集というのをよく見かけます。

    こういった場合は最初から何名と決めてないと思います。
    優秀な人材が集まれば複数名、集まらなければ一名、もしくは採用なしもあり得ると思います。

    つまり何名かを絶対採用するのではなく、優秀であれば採用、優秀でなければゼロもあるという含みを持たせた表現が若干名の募集だと考えます。

    ですので、若干名は一名以上の複数名で、あまり多くない人数となります。

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    弱冠と若干の違い


    もう意味の違いはお分かりいただけたと思います。

    • 弱冠 → 男子二十歳、年が若いこと
    • 若干 → いくらか、少しばかり、多少

    ただ、共通するというか、誤解するような部分があります。

    それは
    年が若いこと=少しばかり
    というところです。

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    例えば「若干二十歳で社長になった」という文章ですね。

    この場合は弱冠を使うべきところですが、
    「いや、私はまだ年齢が少ないという意味で若干を使ったんだ。」
    という風に誤解されていると厄介ですよね。

    若干は多少とか少しばかりという意味です。
    つまり、多少二十歳で社長になったわけではありません。

    そして弱冠が、何かを成し遂げるには若すぎる年齢の時に使うほうです。
    なので、「弱冠二十歳で社長になった」で正解です。

    弱冠のもともとの意味が二十歳のことを言っているのに対し、
    「若干」が若いという漢字が使われていることから、
    紛らわしくなってしまったのではないでしょうか。

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    使い方について


    弱冠には二つの意味がありました。

    • 男子二十歳のこと
    • 年が若いこと

    まず男子二十歳の意味での使い方です。

  • 私が弱冠のころ、初めてビールを飲んだ
  • さすがに弱冠の時より進歩した

  • 次に年が若いことの意味での使い方です。

    使い方としてはこちらで間違いなのでですが、
    最近ではあまり使われない言い方ですね。

  • 弱冠13歳でプロ棋士に勝利した
  • 弱冠31歳で市議会議員選挙に当選した

  • 年が若いことの意味で使う時は、弱冠の直後に年齢がくることが多いです。

    使い方としては、こちらの方がしっくりきますね。

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    今度は若干の使い方です。

    意味は
    • いくらか
    • 少しばかり
    • 多少
    でした。

    それでは使い方です。

  • それは若干苦手です
  • 醤油を若干多めに入れましょう
  • 期日まで、若干余裕を持って取り組みましょう

  • やはり低年齢のことを少しばかりと考えると間違えやすいですね。
    この点に注意してください。

    まとめ


    今回は同じ読みで意味が違うじゃっかんについてまとめました。

    意味は

    • 弱冠 → 男子二十歳、年が若いこと
    • 若干 → いくらか、少しばかり、多少

    でした。

    そして弱冠の由来についてもわかりましたね。

    さらに、年が若いこと少しばかりを間違えやすいこともわかりました。

    もうじゃっかんについては完璧に使いこなせますね。

    今回は以上です。
    ご参考になりましたら幸いです。
    (*゚ー゚*)ノ

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