排他的経済水域(EEZ)と領海の違い!接続水域ってなんなの?
記事公開日:2018年11月16日
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ここ数年、物騒なニュースも多いですよね。
「ミサイルが飛んできたり・・・」
「排他的経済水域に落下した可能性があったり・・・」
と、テレビや新聞で聞くこともありますよね。
この排他的経済水域って、高校の政治経済の授業なんかで
やったような気もしますけど、ぶっちゃけ覚えてなかったり、
良く分からなかったりしますよね。
排他的経済水域の話が出ると、一緒に出てくることが多いのが
領海や接続水域といった言葉。
この三つ、意味や違いがちょっと怪しくないですか。
そこで!!
今回は、
排他的経済水域、領海、接続水域について紹介します。
本腰入れると長くなっちゃうので、ちょっと簡略化して書いていきますね。
それでは行ってみましょう!
排他的経済水域(EEZ)とは
まずは、排他的経済水域の意味からチェックです。
- 排他的経済水域とは
Exclusive Economic Zone; 略称EEZ。
陸地の端が大きな川や湖、海洋に面している国(沿岸国)が海洋や海底下の
生物・鉱物資源の探査開発・保存管理等に関して主権的権利をもつ水域。
範囲は国連海洋法条約で沿岸から200海里(約370km)と決められている。
領海とは区別されていて、EEZは他国の船の航行は自由なんです。
また、科学目的の調査の場合は、沿岸国の同意を得て行うことができます。
どうしてEEZが設定されているかと言うと、
20世紀に入ってから、領海の範囲を延長したり、領海を超えた海域についても
領海に準じる権利を主張する国が現れたんです。
これらの主張に対処するために、1967年の第二次国連海洋法会議でマルタ共和国の
国連大使パルドー博士という人が提唱したのが始まりです。
領海に準じる権利を主張する国が現れたんです。
これらの主張に対処するために、1967年の第二次国連海洋法会議でマルタ共和国の
国連大使パルドー博士という人が提唱したのが始まりです。
ところが、この話が出た時、日本はなんと反対の姿勢を示してしまったんです。
すると、何が起こるかと言うと、隣国が沖合漁業に進出して
鳥取、島根付近で操業するようになり、結果的に日本の不利益になる
事態を引き起こす結果となってしまったんですね。
さて、ちょくちょく領海と言っていますが、
領海とはなんなのでしょうか。
次の項目で見ていきましょう。
そうそう、
「EEZが隣国と重なってしまう場合はどうなるの?」
って、思いますよね。
はい、話し合いですよ。
話し合いって、なかなか難しいですよね~・・・
領海と接続水域について
EEZと切っても切れない領海、
そして領海と言えば出てくる接続水域。
次はこの二つをチェックしていきましょう。
- 領海とは
領海とは、基線から最大12海里(約22.2km)までの範囲で沿岸国が設定した
帯状の水域のことで、沿岸国の主権が及ぶ水域。
「基線」って聞きなれないですよね。
言葉よりも、図の方が分かりやすいので次の項目でまとめます。
その前に、接続水域も見ておきましょう。
- 接続水域とは
接続水域とは、領海の外縁にあり、
基線から24海里の範囲で沿岸国が設定する水域のこと。
領海も接続水域も、決められた範囲内で沿岸国が範囲を設定できるんですね。
これ、設定する人責任重大過ぎますよね。
胃に穴が開くやつですよ。
さて、次はEEZと領海、接続水域について、
違いを見ながらまとめていきましょう。
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EEZと接続水域の違い
EEZ、領海、接続水域と色々でてきてゴチャゴチャしてきましたね。
ちょっと一度整理して違いを見てみましょう。
という事で、図を描いてみました。
・・・ちょっとヨレヨレしている?
ソコは目をつぶってください。(´;ω;`)
「基線」が何か、図を見ると分かりやすいですよね。
領海は安全を害さないことが前提で他国の船が航行できます。
その外側にあるのが接続水域です。
接続水域は他国の船も自由に航行できますが、
何か怪しげな船を見かけた場合には、
沿岸国は警告や監視をすることができます。
「領海に使づいてるぞ!これ以上近づくな!」
ということですね。
領海と接続水域を含む、沿岸国の基線から200海里までがEEZです。
EEZ内でも他国の船の航行は自由ですが、
漁業資源や鉱物資源などに関しては
沿岸国の法律が適用されます。
隣国が自国のEEZ内でさんまを乱獲していたとしましょう。
さんまは漁業資源なので、さんま漁業に関する漁業法に
触れていればアウトー!なのです。が・・・
さて、ではミサイルはどうでしょうか?
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ミサイルが日本のEEZに入ることの意味とは?
最近はお隣さんがミサイルを発射してくることも、
たまにですがありますよね。
2017年には、何度か
「EEZ内に落下か?」
といった見出しで新聞にも載りました。
怖い話です・・・
さて、ミサイルが日本のEEZに入ってしまうと、どうなるのでしょうか?
まずは、航行している船舶への危険がありますよね。
日本の経済活動を行っている漁船等の船舶や、
普通に航海している船も危険です。
また、日本の主権が及ぶ領域への侵害というのもあります。
国際法を無視していますので、
国際社会や日本に対する挑発行為にもなります。
即座に戦争といった物騒な事にはなりませんが、
様々な危険をはらんだ行為であることは間違いありませんよね。
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まとめ
今回は排他的経済水域(EEZ)や領海、接続水域についてまとめてみました。
ミサイルがEEZに落下するかも?
と聞くと、
「日本の領土にも落下する可能性もあるかも」
と思ってドキドキしますが、
正直、主権侵害って言われてもピンときませんよね。
でも、当たり前のように食べている魚介類が
EEZ内で乱獲されていると考えてみると、
「さんま返せーーーーー!」
「安価でおいしい秋の味覚返せーーーーー!」
って、思いますよね。
さんまとミサイルでは話が全然違いますが、
例えるなら(?)そんな感じです。
せっかくなので最期に、EEZ面積の多い国を紹介しましょう。
国名 | 面積(万㎢) |
アメリカ | 762 |
オーストラリア | 701 |
インドネシア | 541 |
ニュージーランド | 483 |
カナダ | 470 |
日本 | 447 |
ブラジル | 317 |
メキシコ | 285 |
日本もそれなりにEEZの面積が多いですよね。
同じ島国でも、
イギリスが入ってこないのは個人的に意外です。( ゚Д゚)
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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