控訴と上告の意味の違い!抗告の場合は?期限や期間は変わってくる?

記事公開日:2019年1月25日

Sponsored Link




テレビや新聞で裁判に関するニュースが流れると「控訴」や「上告」と言った用語を聞きますよね。

01


なんとな~く、分かっているような気になるこの手の用語ですが、どちらの言葉も

納得いかないから、もう一回裁判!!

みたいな雰囲気ですよね。
正しい意味と違いって、意外と把握していないものです。

そこで!!

  • 控訴

  • 上告

  • この二つの言葉の意味や違いについて、チェックしていきましょう!

    せっかくなので、「納得いかない!」という意味では同じような感じの「抗告」についても一緒に見ておきましょう。


    Sponsored Link




    それぞれの意味


    それでは早速、「控訴」と「上告」のそれぞれの意味をチェックしていきましょう。

    控訴とは?


    まずは、控訴の意味から見てみましょう。

      控訴とは

      裁判における「第一審の判決」に対して不服がある場合に、上級の裁判所に対して新たな判決を求める不服申立てのこと。
      その際、第一審の判決の確定は遮断される。

      控訴できるのは、
    • 民事裁判の場合は判決に不服のある当事者
    • 刑事裁判の場合は被告人・検察官の他に、第一審の弁護人や被告人の法定代理人保佐人

    上告とは?


    次は上告の意味についてチェックしていきましょう。

      上告とは

    • 第二審の終局判決、もしくは高等裁判所が第一審としていた終局判決
    • 飛越上告の合意がある場合において第一審のした終局判決

    • 上の終局判決に対して不服があるときに、上級の裁判所に対して終局判決の取消し又は変更を求める申立てのこと。

      上告審となる裁判所は、原則として最高裁判所であるが、民事訴訟で第一審の裁判所が簡易裁判所の時は、高等裁判所が審理を行う。

      上告には「法解釈の誤り」や「訴訟手続きの違反」と言った限定的な理由が必要となっており、上告審では「上告理由に当たらない」として上告が棄却される場合が多い。

      民事訴訟では特別上告、刑事訴訟では非常上告という例外的な上告もある。

    控訴も上告も、民事訴訟や刑事訴訟の裁判過程における上訴の一つです。

    んん~~~~・・・
    難しい言葉がちらほら出てきますよね。
    ちょっと補足しておきますね。

  • 終局判決民事訴訟で、ある審級での事件の全部または一部を完結する判決。中間判決と異なり独立して上訴することができる。

  • 飛越上告民事訴訟及び行政訴訟において、第一審の終局判決に対して控訴を行わずして直接法律審へ上訴すること。

  • 特別上告:高等裁判所が上告審としていた終局判決や少額訴訟の異議後の判決に対して、その判決に憲法解釈の誤り、その他憲法違反があることを理由とした場合に限り行うことができる不服申立てをいう。

  • 非常上告刑事訴訟における確定判決について、検事総長が最高裁判所に対して、その事件の審判が法令に違反したことを理由としてその違法の是正を求める申立てである。

  • 上訴:「裁判に対する不服」を理由として当該裁判の確定を遮断して上級の裁判所に新たな裁判を求める不服申立てのこと。

  • もうこんがらがってきますよね。
    簡単に、控訴と上告の違いを見ておきましょう!

    控訴と上告の違い


    裁判用語って、本当に難しいですよね。

    どちらも上訴ですが、具体的な違いはどこにあるのでしょう?
    ここでちょっと確認しておきましょう。

    どちらも上級の裁判所に対してもう一度判断を求めているのですが、以下のような違いがあります。

    控訴と上告の違い

  • 控訴:第一審の判決に対してするもの。

  • 上告:控訴審(第二審)の判決に対してするもの。

  • 日本では、三回まで審理が認められるので、不服申し立ては二回までです。

    不服申し立てを最初の判決に対してするのか、その次の判決に対してするのかの違いだったんですね。

    Sponsored Link



    抗告の場合は?


    さて、ちょっと疲れてきましたが、ここで「抗告」についても見てみましょう。

      抗告とは

      下級裁判所の決定や命令に対する不服を上級の裁判所に申し立てること。

    控訴や上告は、裁判所が下した判決に対して行われるものですが、抗告は裁判所が下した命令や決定に対して行われるんです。

    「判決」と「命令・決定」の違いは何かというと、「口頭弁論の有無」なんです。

    2


    「判決」と「命令・決定」の違い

  • 判決:口頭弁論を行った後に下される。
  • 命令・決定:口頭弁論を行なう必要はない。

  • ふぅ~・・・
    情報が多くて、頭の中がこんがらがってきましたが、もうひと頑張りして「期限や期間」についても見てみましょう。

    Sponsored Link



    期限や期間は変わるの?


    控訴や上告に期限や期間はあるのか?
    ちょっとだけチェックして終わりにしましょう!

    上訴の期限

  • 民事裁判:「判決書」の送られた日の翌日、あるいは「判決書」を受け取った日から二週間
  • 刑事裁判:「判決」を言い渡された日の翌日から二週間

  • 控訴も上告も、期限は二週間です。

    その後の流れと期間についてもちょっと触れておきましょう。

    上訴すると、その理由を詳しく記載した「趣意書」を提出します。
    控訴趣意書も上告趣意書も、およそ二か月弱が提出期限とされています。

    控訴の場合は、そこからさらに一か月後に控訴審が行なわれ、さらに一か月程度で判決が出ることが多いようです。
    なので、控訴してから判決が出るまでおよそ四か月程かかる計算になります。

    上告の場合は、判決までの期間は裁判の内容によって大きく変わります。
    一週間ほどで通知が来ることもあれば、年単位の時間がかかることもあるようです。

    内容によって、期間は大きく変わってくるんですね。

    ふぅ。。。( ´Д`)=3
    盛りだくさんでしたね。

    Sponsored Link



    まとめ


    今回は「控訴」と「上告」の違いについて紹介しましたが、なかなかの情報量でしたね。
    いかに裁判が面倒くさいかを物語るような内容でした。

    3


    情報が多くて、何が何やら・・・( ゚ ρ ゚ )ボーーーー
    まとめておきましょう!

    控訴と上告の流れ

    第一審控訴控訴審(第二審)上告 上告審(第三審)

    控訴 上告
    期限 二週間 二週間
    趣意書の提出期限 二か月弱 二か月弱
    上訴から判決までの期間 四か月 内容によって様々

    上訴の期限や趣意書提出期間は控訴と上告で変わりませんが、判決までの期間は大きく変わってきます。

    控訴と違って、上告はただ「不服があります!!」というのとは違うからなんでしょうね。
    「憲法解釈の誤り」とか、どう突っ込んで、どう結論を出すのか・・・

    難しそうですよね・・・

    今回はこの辺で失礼します。
    最後までお読みいただきましてありがとうございました。
    (*゚ー゚*)ノ

    Sponsored Link



    この記事が参考になった!」場合はこちらのボタンでポチッと応援お願いします!

    • LINEで送る

    おすすめ記事



    コメントを残す

    CAPTCHA





    サブコンテンツ

    このページの先頭へ