知ると分かるの違い!日本語の微妙なニュアンスを検証
記事公開日:2018年12月21日
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母親「たかしー、宿題やったのー!?」
たかし「分かってるよ!」
母親「ちゃんとやんなさいよー!」
たかし「分かってる分かってる!知ってる知ってる!あーーーーー!」
たかし「分かってるよ!」
母親「ちゃんとやんなさいよー!」
たかし「分かってる分かってる!知ってる知ってる!あーーーーー!」
みたいな会話、子供のころ母親としませんでしたか?
たかし君が言いまくってる「知ってる」と「分かってる」。
たかし君は本当に分かっているのか。。。
これ、絶対分かってない奴ですよね。
ところで、
「知る」と「分かる」の違い、
説明できますか?
なんとなく分かっているような気もするけれど、
知らないような気もしますよね。
たかし君現象です。←
そこで今回は、微妙に同じで微妙に違う、
「知る」と「分かる」の違いについて紹介していきます。
日本語の深淵をちょっとだけ覗いてみましょう。
知るということの意味
「知る」って、一言で言っても結構難しいです。
それこそ、色んな人が「知るということ」をテーマに
本を書いているくらいです。
哲学的な雰囲気をかもしちゃいましたが、
今回は単純に言葉の意味として
「知る」とはどういうことなのか見ていきましょう。
- 「知る」ってどういうこと?
- 物事の存在を認識する。
- 体験して身につける。
- 物事の状態・内容・価値などを把握する。
- 知り合い、面識があること。
本当に色んな意味がある言葉ですが、
まとめると上のような意味で使われることが多いですよね。
ついでなので、意味ごとに例文を挙げてみましょう。
- 「知る」の例文
- 「あ、これ知ってるー。」
(物事の存在を認識する。) - 「お酒の味を知った。」
(体験して身につける。) - 「この壺の価値をなんでも鑑定団で知ったよ。」
(物事の状態・内容・価値などを把握する。) - 「あの人知ってるよ。」
(知り合い、面識があること。)
では、「分かる」とは?
次の項目でチェックです。
分かるということの意味
次は、「分かる」の意味を見てみましょう。
- 「分かる」の意味
- 物事の意味や価値などが理解できる。
- はっきりしなかった事柄が明らかになる。
- 相手の事情などに理解、同情を示す。
これも、意味ごとに例文を見てみましょう。
- 「分かる」の例文
- 「この壺の価値は俺だけに分かるんだ。」
(物事の意味や価値などが理解できる。) - 「事件の真相が分かった。」
(はっきりしなかった事柄が明らかになる。) - 「君の気持は分かった。」
(相手の事情などに理解、同情を示す。)
「知る」と「分かる」の例文をいくつか挙げましたが、
二つの言葉を置き換えても意味が通じる場合もありそうですよね。
ここはキッチリハッキリ違いを確認しておきたいところです。
次の項目で、ここら辺を確認してみましょう。
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知ると分かるの違い
「知る」と「分かる」の意味を、例文を交えて見てきましたが
ぶっちゃけ、似てませんか?
なので、ここで二つの言葉の違いを明らかにしていきましょう!
「知る」と「分かる」は、文章によってはどっちでも使える場合もありますよね。
例えば・・・
この場合は、どっちでも良いわけです。
では、しっかり使い分ける必要がある文章を挙げてみましょう。
この文章の場合、「知る」の方は使えませんよね。
「知る」は、新たに知識として得たものに使います。
一方、「分かる」は経験として理解しているもの(したもの)に使います。
今回の例文の場合は、
説明書を読んだので、知識としては知っているはずなんです。
でも、経験としては分からない。
なので、「知る」は使えないんです。
もうちょっと掘り下げると、
「知る」ことから「分かる」ことへ理解の程度が移行することはありますが、
「分かる」ことから「知る」ことへ移行することはありえないんです。
ちょっと「知識」と「知恵」の関係に似ていますよね。
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英語で言うと?
不思議なもので、
英語で言うと違いがより鮮明になることもあります。
なので、ちょっと英語でどんな風に表現するのか見てみましょう。
- 「知る」の英語表現
- I know this composer.
(この作曲家、知っているよ。) - I learned the meaning of this word.
(この単語の意味を知った。)
- 「分かる」の英語表現
- I know what you think.
(君の気持ちは分かるよ。) - I understand that.
(それ、分かる[理解している]よ。)
- 「知る」と「分かる」両方の意味を持つ英語表現
- He knows what it is to go hungry.
(彼は、ひもじいことがどんなことが知って[分かって]いる。) - I understand the value of this pot.
(私にはこの壺の価値が分かる[壺の価値を知っている]。)
・・・意外なほど、違いが見えませんでしたね。(笑)
調べると、「知る」と「分かる」はたくさんの表現が存在ます。
だんだんこんがらがってきますが、
knowとunderstandが多いです。
でも、日本語のように複雑かつ微妙な使い分けは
されていないようにも感じます。
「分かった」とか「I see.」ですが、
「了解」とか、「気持ち分かる」、「それなwww」みたいな意味合いもあって、
けっこう雑ですよね。
もしかしたらネイティブは使い分けているのかもしれませんが。。。
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まとめ
今回は「知る」と「分かる」の微妙な違いを紹介しました。
日本語も英語も、それほど明確な使い分けはない場合もありますが、
日本語だと明らかに使い分けていることがあるんですね。
無意識に使っている言葉ですが、
深く考えてみると面白いですよね。
冒頭のたかし君は、宿題をやらない事のヤバさを
知識として知っているし、経験としても分かっていたのでしょう。
「知ってる」と「分かってる」を連呼するのも、
あながち間違いではなかったのかもしれません。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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